MRI T2マッピングを用いた膝前十字靱帯損傷における関節軟骨の評価

【はじめに】アスリートにおける膝前十字靱帯(以下ACL)損傷は軟骨障害を合併していることも稀でない.今回若年アスリートのACL損傷に対しMRI T2マッピングを用いた軟骨の評価を行ったので報告する.【対象及び方法】2010年6月~8月の3ケ月間に当院でACL再建術を行った31例31膝のうち20代までのアスリート17例17膝(男性11例,女性6例),手術時平均19.1歳(15~26歳)を対象とした.プロ1例,社会人リーグ2例,大学1例,高校6例,中学2例.残り5例は就職後もスポーツ継続している症例であった.術前にMRI T2マッピングを施行し,関節鏡による軟骨所見と比較検討を行った.【結果及び考...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 60; no. 4; pp. 725 - 729
Main Authors 王寺, 享弘, 松田, 秀策, 石原, 康平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2011
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.60.725

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Summary:【はじめに】アスリートにおける膝前十字靱帯(以下ACL)損傷は軟骨障害を合併していることも稀でない.今回若年アスリートのACL損傷に対しMRI T2マッピングを用いた軟骨の評価を行ったので報告する.【対象及び方法】2010年6月~8月の3ケ月間に当院でACL再建術を行った31例31膝のうち20代までのアスリート17例17膝(男性11例,女性6例),手術時平均19.1歳(15~26歳)を対象とした.プロ1例,社会人リーグ2例,大学1例,高校6例,中学2例.残り5例は就職後もスポーツ継続している症例であった.術前にMRI T2マッピングを施行し,関節鏡による軟骨所見と比較検討を行った.【結果及び考察】T2マッピングにてT2高値を認めた10例中,鏡視で6例に軟骨損傷を認めた.一方T2マッピングにてT2正常の7例中,鏡視で軟骨損傷を認めたのは1例のみであった.T2マッピングは非侵襲的に軟骨の質的評価が可能で,アスリートにおいても有用な検査となると思われた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.60.725