アミノインデックスⓇがんリスクスクリーニングのランク分布と年齢の関連性
目的:がん患者と健常人の血漿中遊離アミノ酸濃度の違いを「アミノインデックス技術」を用いて統計解析し,がん罹患の確率を評価し,精密検査対象者を抽出するがん検診法アミノインデックスⓇがんリスクスクリーニング(AICS)は,7種のがんに対する検査として実用化されている.本報では,AICSのランク分布と年齢との関連性を報告する.方法:2011年9月~2015年6月のAICS受診者4,368例(男性2,401例(59±11歳,25~88歳),女性1,967例(58±11歳,24~88歳))について,AICSランク分布を年齢階層別に解析した.ランクC割合が年齢階層別に有意な線形傾向を示した項目に関しては,...
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Published in | 人間ドック Vol. 34; no. 3; pp. 458 - 466 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本人間ドック学会
2019
日本人間ドック学会 |
Subjects | |
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ISSN | 1880-1021 2186-5027 |
DOI | 10.11320/ningendock.34.458 |
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Summary: | 目的:がん患者と健常人の血漿中遊離アミノ酸濃度の違いを「アミノインデックス技術」を用いて統計解析し,がん罹患の確率を評価し,精密検査対象者を抽出するがん検診法アミノインデックスⓇがんリスクスクリーニング(AICS)は,7種のがんに対する検査として実用化されている.本報では,AICSのランク分布と年齢との関連性を報告する.方法:2011年9月~2015年6月のAICS受診者4,368例(男性2,401例(59±11歳,25~88歳),女性1,967例(58±11歳,24~88歳))について,AICSランク分布を年齢階層別に解析した.ランクC割合が年齢階層別に有意な線形傾向を示した項目に関しては,ランクC中の各種疾患割合を年齢階層別に解析した.結果:AICS(胃),AICS(前立腺),AICS(乳腺)において,年齢とともに有意なランクC割合の増加傾向がみられた.AICS(胃)のランクC判定者では,萎縮性胃炎,腸上皮化生の割合が,AICS(前立腺)のランクC判定者では,PSA高値者の割合が,それぞれ年齢に伴う有意な増加傾向を示した.AICS(乳腺)のランクC判定者では,カテゴリ3の割合には年齢に伴う傾向はみられなかった.結論:AICS(胃)とAICS(前立腺)の加齢に伴うランクC割合の増加は,加齢に伴うがん罹患者およびがんのハイリスク者の増加を反映している可能性が示唆された. |
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ISSN: | 1880-1021 2186-5027 |
DOI: | 10.11320/ningendock.34.458 |