糖尿病の診療中に発見された膵・胆管合流異常の 1 例

60 歳男性。3 年前,近医で糖尿病と診断され通院中であった。血糖コントロール不良であり,4 年間で 13 kg の体重減少と繰り返す上腹部痛のため当院を紹介された。腹部CTにて総胆管の拡張を認めたため,胆膵悪性腫瘍の存在を念頭に精査したところ,慢性膵炎と総胆管拡張を伴う膵・胆管合流異常と診断された。血糖コントロールを行ったのち,7 か月目に肝外胆道切除,胆管空腸吻合術を行った。病理検査にて悪性は指摘されなかった。術後経過は良好であった。有症状の糖尿病患者に対して,積極的に膵・胆管系の精査を行うことは極めて有用である。...

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Published inJAPANESE JOURNAL OF HOSPITAL GENERAL MEDICINE Vol. 18; no. 2; pp. 118 - 120
Main Authors 木暮, 道夫, 杉山, 政則, 林, 信一, 佐竹, 亮介, 池袋, 賢一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本病院総合診療医学会 31.03.2022
JAPAN SOCIETY OF HOSPITAL GENERAL MEDICINE
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ISSN2185-8136
2758-7878
DOI10.60227/jhgmwabun.18.2_118

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Summary:60 歳男性。3 年前,近医で糖尿病と診断され通院中であった。血糖コントロール不良であり,4 年間で 13 kg の体重減少と繰り返す上腹部痛のため当院を紹介された。腹部CTにて総胆管の拡張を認めたため,胆膵悪性腫瘍の存在を念頭に精査したところ,慢性膵炎と総胆管拡張を伴う膵・胆管合流異常と診断された。血糖コントロールを行ったのち,7 か月目に肝外胆道切除,胆管空腸吻合術を行った。病理検査にて悪性は指摘されなかった。術後経過は良好であった。有症状の糖尿病患者に対して,積極的に膵・胆管系の精査を行うことは極めて有用である。
ISSN:2185-8136
2758-7878
DOI:10.60227/jhgmwabun.18.2_118