内頸動脈硬膜輪近傍動脈瘤の血管内治療
脳動脈瘤の治療に血管内治療が登場した当初は, 巨大動脈瘤や紡錘状動脈瘤, あるいは解離性動脈瘤といったクリップ困難な症例に対して離脱型バルーン(detachable balloon)を用いた近位血管閉塞(proximal ligation または occlusion)が良い適応とされていたが, IDCやGDCといったデタッチャブル, プラチナ, コイルによる塞栓術が導入されて以来, 動脈瘤の瘤内塞栓術が可能となり, クリッピングに匹敵する治療手段として普及するようになった3). 脳動脈瘤の血管内治療で多くの症例が経験されるようになったが, 問題点も多く, 開発途上の手技であることから, 動脈瘤...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 27; no. 3; pp. 170 - 176 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
1999
日本脳卒中の外科学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
DOI | 10.2335/scs1987.27.3_170 |
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Summary: | 脳動脈瘤の治療に血管内治療が登場した当初は, 巨大動脈瘤や紡錘状動脈瘤, あるいは解離性動脈瘤といったクリップ困難な症例に対して離脱型バルーン(detachable balloon)を用いた近位血管閉塞(proximal ligation または occlusion)が良い適応とされていたが, IDCやGDCといったデタッチャブル, プラチナ, コイルによる塞栓術が導入されて以来, 動脈瘤の瘤内塞栓術が可能となり, クリッピングに匹敵する治療手段として普及するようになった3). 脳動脈瘤の血管内治療で多くの症例が経験されるようになったが, 問題点も多く, 開発途上の手技であることから, 動脈瘤コイル塞栓術の適応については議論の分れるところである. 一方, マイクロサージャリーによる動脈瘤クリッピングは, 治療手技としてほぼ完成された状態となり, 全体としては良好な治療成績があげられるようになった. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs1987.27.3_170 |