低コスト生体計測器を利用した心身相関体験プログラムの実施

近年日本では,大学周辺地域の人々との関わりを重視する,地域志向学習が注目されている。深刻なストレス状況におかれた子どもたちは,ストレスマネジメント教育が重要であり,精神生理学者が果たす役割は大きい。ストレスマネジメント教育は,1)ストレスの概念を理解させる活動,2)ストレスによる体の変化に気づかせる活動,3)ストレス対処方略の習得を促す活動,の3行程から成り立つと考えられる。精神生理学者は,特に2の過程における教育機会を,地域に提供することが期待される。近年はオープンソース資産を積極的に利用することで,低コストでの計測が可能となりつつある。本テクニカルノートでは,オープンソース・ハードウェア,...

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Published in生理心理学と精神生理学 Vol. 36; no. 1; pp. 53 - 61
Main Authors 吉田, 椋, 長野, 祐一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本生理心理学会 2018
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ISSN0289-2405
2185-551X
DOI10.5674/jjppp.1806si

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Summary:近年日本では,大学周辺地域の人々との関わりを重視する,地域志向学習が注目されている。深刻なストレス状況におかれた子どもたちは,ストレスマネジメント教育が重要であり,精神生理学者が果たす役割は大きい。ストレスマネジメント教育は,1)ストレスの概念を理解させる活動,2)ストレスによる体の変化に気づかせる活動,3)ストレス対処方略の習得を促す活動,の3行程から成り立つと考えられる。精神生理学者は,特に2の過程における教育機会を,地域に提供することが期待される。近年はオープンソース資産を積極的に利用することで,低コストでの計測が可能となりつつある。本テクニカルノートでは,オープンソース・ハードウェア,ソフトウェアを積極的に用いた,低価格の生体情報計測装置の作成事例と,それらを用いた実習の運用事例を示す。また,実習の実施結果から,実施上で注意すべき問題点について議論を行う。
ISSN:0289-2405
2185-551X
DOI:10.5674/jjppp.1806si