十二指腸乳頭部原発mixed adenoneuroendocrine carcinomaの1例
75歳,女性.上部内視鏡検査にて十二指腸乳頭部に腫瘍性病変を認め,生検で高分化型管状腺癌の診断を得た.下部胆管癌の診断で残膵全摘術を施行した.病理組織学的検査で,十二指腸乳頭部にneuroendocrine carcinoma(NEC),small cell typeと腺癌の混在を認めた.腫瘍は下部胆管の内腔を占拠するように発育するとともに,腺癌成分は膵管に沿って上皮内進展を示していた.以上より,十二指腸乳頭部原発mixed adenoneuroendocrine carcinoma(MANEC)と診断した.術後2カ月で多発肝転移をきたし,術後8カ月で死亡した.MANECは予後不良だが,標準術...
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Published in | Tando Vol. 31; no. 4; pp. 714 - 722 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本胆道学会
2017
Japan Biliary Association |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0914-0077 1883-6879 |
DOI | 10.11210/tando.31.714 |
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Summary: | 75歳,女性.上部内視鏡検査にて十二指腸乳頭部に腫瘍性病変を認め,生検で高分化型管状腺癌の診断を得た.下部胆管癌の診断で残膵全摘術を施行した.病理組織学的検査で,十二指腸乳頭部にneuroendocrine carcinoma(NEC),small cell typeと腺癌の混在を認めた.腫瘍は下部胆管の内腔を占拠するように発育するとともに,腺癌成分は膵管に沿って上皮内進展を示していた.以上より,十二指腸乳頭部原発mixed adenoneuroendocrine carcinoma(MANEC)と診断した.術後2カ月で多発肝転移をきたし,術後8カ月で死亡した.MANECは予後不良だが,標準術式や化学療法については十分に解析されていない.若干の文献的考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando.31.714 |