救急医療における診療放射線技師の読影補助の読影能力向上因子の検討

画像読影補助として診療放射線技師の業務が拡大され,救急医療においてその必要性がアンケート調査により明らかになっている。今回,読影能力テスト(CT 画像)を岐阜県下45名の技師に対して行ない,読影能力の確認および読影能力向上因子の分析を行なった。読影能力テストでは,緊急性の高い症例の正答率は高かったが,小さな腫瘍の発見や消化管の腫瘍の認識力が低い特徴があった。全体的に正答率は経験年数と共に若干の上昇を示したが,3 年未満の技師の読影能力が極端に低く,その対策の必要性が感じられた。また,統計分析により,CT 関連各種認定取得者,レポート作成施設およびCT 専任者で読影能力が高く,これらが診療放射線...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 65; no. 6; pp. 1157 - 1167
Main Authors 橋本, 英久, 田城, 孝雄, 安部, 威彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 31.03.2017
日本農村医学会
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ISSN0468-2513
1349-7421
DOI10.2185/jjrm.65.1157

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Summary:画像読影補助として診療放射線技師の業務が拡大され,救急医療においてその必要性がアンケート調査により明らかになっている。今回,読影能力テスト(CT 画像)を岐阜県下45名の技師に対して行ない,読影能力の確認および読影能力向上因子の分析を行なった。読影能力テストでは,緊急性の高い症例の正答率は高かったが,小さな腫瘍の発見や消化管の腫瘍の認識力が低い特徴があった。全体的に正答率は経験年数と共に若干の上昇を示したが,3 年未満の技師の読影能力が極端に低く,その対策の必要性が感じられた。また,統計分析により,CT 関連各種認定取得者,レポート作成施設およびCT 専任者で読影能力が高く,これらが診療放射線技師の読影能力向上に関わる因子と推測した。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.65.1157