非ウイルス性肝疾患の予後改善を目指した診断と治療の解析

「はじめに」近年, 世界的に肥満を背景とした生活習慣病やメタボリック症候群の増加が問題となっており, 本邦でも食習慣や生活の欧米化の影響で肥満者の増加が社会的問題となっている. 肥満は BMI(Body Mass Index)の25kg/m2以上と定義されており, 脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態とされ, その中で健康障害を有し, 医学的治療を必要とする状態を肥満症としている. 肥満症には, 非飲酒者であっても脂肪肝を合併することが多く, 非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease: NAFLD)といわれている. NAFLDは「NAFLD/N...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 73; no. 1; pp. 113 - 114
Main Author 植原, 大介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.02.2023
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ISSN1343-2826
1881-1191
DOI10.2974/kmj.73.113

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Summary:「はじめに」近年, 世界的に肥満を背景とした生活習慣病やメタボリック症候群の増加が問題となっており, 本邦でも食習慣や生活の欧米化の影響で肥満者の増加が社会的問題となっている. 肥満は BMI(Body Mass Index)の25kg/m2以上と定義されており, 脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態とされ, その中で健康障害を有し, 医学的治療を必要とする状態を肥満症としている. 肥満症には, 非飲酒者であっても脂肪肝を合併することが多く, 非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease: NAFLD)といわれている. NAFLDは「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020」では組織診断あるいは画像診断で脂肪肝を認め, アルコール性肝障害など他の肝疾患を除外した病態と定義している. NAFLDには, 組織学的に進行性で肝硬変や肝細胞癌などに進展するため早期治療を要する非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis: NASH)と比較的予後が良い単純性脂肪肝(nonalcoholic fatty liver: NAFL)が含まれている.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.73.113