2.蛍光気管支鏡で部位を同定しえた右肺癌上葉切除術6年後に発生したoccult lung cancerの1例(第32回 日本呼吸器内視鏡学会中部支部会)

症例は71歳男性. 6年前右上葉のSqCCにて, 他院で右肺上葉切除術施行, pT2N2MO Stage IIIAであった. 術後定期follow up中肺炎を繰り返し, 胸部単純写真で右肺門陰影の増大を認め, 喀痰細胞診でSqCCと診断され当院紹介となった. 気管支鏡所見は術後の変形により中葉入口部はねじれて閉塞しており, fiberは通過可能であったが中葉気管支は痰により充満していた. 可能な限り吸痰したが可視範囲内異常を認めず, しかし喀痰細胞診は陽性であった. そこで蛍光気管支鏡で観察したところ, 右B4に赤く光るポリープ状の組織を認めたが, 生検でatypical cellであった....

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 29; no. 1; p. 75
Main Authors 鈴木, 恵理子, 棚橋, 雅幸, 山田, 健, 丹羽, 宏, 森山, 悟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2007
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.29.1_75_2

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Summary:症例は71歳男性. 6年前右上葉のSqCCにて, 他院で右肺上葉切除術施行, pT2N2MO Stage IIIAであった. 術後定期follow up中肺炎を繰り返し, 胸部単純写真で右肺門陰影の増大を認め, 喀痰細胞診でSqCCと診断され当院紹介となった. 気管支鏡所見は術後の変形により中葉入口部はねじれて閉塞しており, fiberは通過可能であったが中葉気管支は痰により充満していた. 可能な限り吸痰したが可視範囲内異常を認めず, しかし喀痰細胞診は陽性であった. そこで蛍光気管支鏡で観察したところ, 右B4に赤く光るポリープ状の組織を認めたが, 生検でatypical cellであった. ポリープ状の組織は壊死物質であったが, atypical cellを含むことはその奥に癌が存在することを示唆しており, 後日生検で中葉気管支に腫瘤を認めSqCCと診断された. 蛍光気管支鏡により部位の同定が可能であったため報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.29.1_75_2