23.気管支原発Fibroepithelial polypの1例(第33回 日本呼吸器内視鏡学会九州支部会)
症例は76歳男性. 重喫煙歴, COPDの基礎疾患あり. 健康診断の胸部単純写真で右上下肺野に結節影を認め, 前医を受診し精査目的で気管支鏡検査(BF)を施行された. その際, 左下葉気管支入口部に黄白色のポリープ様腫瘤を認め, 同部位の生検が施行されたが有意な診断は得られなかった. PET/CTでは右下葉病変にのみ集積を認め, 同病変は肺癌の可能性が高いと考えられた. 気道内のポリープ様腫瘤に対する診断及び治療の目的で当院に転院となった. 当院でBFを施行し, 左下葉支入口部のポリープ様腫瘤より生検を行った. 病理組織診断の結果はFibroepithelial polypであった. 生検のみ...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 32; no. 6; p. 552 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2010
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.32.6_552_2 |
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Summary: | 症例は76歳男性. 重喫煙歴, COPDの基礎疾患あり. 健康診断の胸部単純写真で右上下肺野に結節影を認め, 前医を受診し精査目的で気管支鏡検査(BF)を施行された. その際, 左下葉気管支入口部に黄白色のポリープ様腫瘤を認め, 同部位の生検が施行されたが有意な診断は得られなかった. PET/CTでは右下葉病変にのみ集積を認め, 同病変は肺癌の可能性が高いと考えられた. 気道内のポリープ様腫瘤に対する診断及び治療の目的で当院に転院となった. 当院でBFを施行し, 左下葉支入口部のポリープ様腫瘤より生検を行った. 病理組織診断の結果はFibroepithelial polypであった. 生検のみでポリープ様腫瘤はわずかな茎を残すのみとなったため経過観察とした. なお, 右上下葉の結節に対して右下葉切除術+右上葉楔状切除術が施行され, いずれも肺腺癌と診断された. 気管支原発Fibroepithelial polypは非常にまれであり術前の診断は困難とされる. 今回, 気管支鏡検査にて病理学的に診断に至った気管支ポリープの1例を経験したので報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.32.6_552_2 |