気管支粘膜病変およびTBLBで得た組織のPCRで確定診断を得た成人水痘肺炎の1例

症例は35歳, 男性。1999年5月25日より発熱と皮疹がみられ5月29日水痘症の診断にて当院皮膚科に入院となった。5月29日の胸部X線写真でびまん性粒状影を認められたので呼吸器科紹介となった。胸部CTにて両肺野にびまん性の小結節影を認め, 6月2日気管支鏡検査を施行し気管支粘膜に白苔の付着を認めた。同部位の生検および右B^8aよりTBLBで得た組織のPCRにてVaricella Zoster Virusの遺伝子を検出した。アシクロビルやγグロブリンの投与で病状改善した。以後胸部X線写真上改善を示し9月2日のCTでは結節影はほぼ消失した。本症例は気管支および肺生検よりVaricella Zos...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 22; no. 2; pp. 104 - 108
Main Authors 土山, 哲生, 上田, 恵一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2000
日本気管支学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
Subjects
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.22.2_104

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Summary:症例は35歳, 男性。1999年5月25日より発熱と皮疹がみられ5月29日水痘症の診断にて当院皮膚科に入院となった。5月29日の胸部X線写真でびまん性粒状影を認められたので呼吸器科紹介となった。胸部CTにて両肺野にびまん性の小結節影を認め, 6月2日気管支鏡検査を施行し気管支粘膜に白苔の付着を認めた。同部位の生検および右B^8aよりTBLBで得た組織のPCRにてVaricella Zoster Virusの遺伝子を検出した。アシクロビルやγグロブリンの投与で病状改善した。以後胸部X線写真上改善を示し9月2日のCTでは結節影はほぼ消失した。本症例は気管支および肺生検よりVaricella Zoster Virusの遺伝子を検出し水痘肺炎の確定診断を得た興味深い1例と考えた。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.22.2_104