17.肺腫瘍の診断を安全かつ効率的におこなうための取り組み(第29回 日本呼吸器内視鏡学会九州支部総会)

当院では1996年より診療にクリニカルパスを取り入れた, 呼吸器診療においても市中肺炎, 肺癌化学療法, 在宅酸素療法導入, 気管支喘息発作治療, 気管支鏡検査といった疾患治療検査の行程にクリニカルパスを運用してきた. 気管支鏡検査ではクリニカルパスを2000年11月より作成, 導入し, これまで外来および入院でおこなった1300例の検査に対して使用した. 各検査毎にアウトカム, バリアンスを評価し定期的にフィードバックをおこなった. この間, 重篤な合併症はなく, 気管支鏡検査の安全や精度管理に有用であったと考える. 今回, Diagnosis Procedure Combination(D...

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Published in気管支学 Vol. 28; no. 7; p. 535
Main Authors 岩本, 範博, 一門, 和哉, 村中, 裕之, 具嶋, 泰弘, 一口, 修, 吉岡, 正一, 菅, 守隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2006
日本呼吸器内視鏡学会
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Summary:当院では1996年より診療にクリニカルパスを取り入れた, 呼吸器診療においても市中肺炎, 肺癌化学療法, 在宅酸素療法導入, 気管支喘息発作治療, 気管支鏡検査といった疾患治療検査の行程にクリニカルパスを運用してきた. 気管支鏡検査ではクリニカルパスを2000年11月より作成, 導入し, これまで外来および入院でおこなった1300例の検査に対して使用した. 各検査毎にアウトカム, バリアンスを評価し定期的にフィードバックをおこなった. この間, 重篤な合併症はなく, 気管支鏡検査の安全や精度管理に有用であったと考える. 今回, Diagnosis Procedure Combination(DPC)による診療報酬請求制度の導入にともない, これまでの経験をふまえて気管支鏡検査を主とした肺結節の診断を安全で効率よくおこなえるように「肺腫瘍の診断クリニカルパス」を作成した. 気管支鏡検査については, 十分なインフォームドコンセントと安全性の確保ができるよう入院でおこない, シンチ, 造影胸腹部CT, 造影頭MRIなど病期診断に必要なルーチンの検査や手術となる場合必要な検査については外来でスムーズにおこなえるよう工夫した. このような取り組みは, 今後DPC制度の拡大に伴い, 気管支鏡検査をおこなう施設で検討を要する内容であると考えるので報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.28.7_535_4