1. 縦隔リンパ節腫張を伴った好酸球性肺炎の1例(第45回日本呼吸器内視鏡学会北陸支部会)
症例は76歳. 男性. 家族歴に特記すべき点なし. 2002年健診で高血圧・高血糖を指摘され, 以降近医で多数の投薬加療を受けていた. 2006年7月当科を受診し. WBC 6270/μl. 好酸球17.5%と好酸球増多を指摘された. 2007年6月ころより体動時呼吸困難が出現し, 徐々に憎悪したため当科の外来を受診し, 2007年8月初旬当科に入院した. 胸部CT上, 両肺に非区域性の網状陰影があり, さらに肺門・縦隔リンパ節腫大を認めた. 気管支肺胞洗浄にて好酸球44.3%と高値であり, 慢性好酸球性肺炎と診断した. sIL-2Rも3867U/mlと高値であり, 縦隔リンパ節腫大との鑑別が...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 30; no. 1; p. 49 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2008
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.30.1_49_1 |
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Summary: | 症例は76歳. 男性. 家族歴に特記すべき点なし. 2002年健診で高血圧・高血糖を指摘され, 以降近医で多数の投薬加療を受けていた. 2006年7月当科を受診し. WBC 6270/μl. 好酸球17.5%と好酸球増多を指摘された. 2007年6月ころより体動時呼吸困難が出現し, 徐々に憎悪したため当科の外来を受診し, 2007年8月初旬当科に入院した. 胸部CT上, 両肺に非区域性の網状陰影があり, さらに肺門・縦隔リンパ節腫大を認めた. 気管支肺胞洗浄にて好酸球44.3%と高値であり, 慢性好酸球性肺炎と診断した. sIL-2Rも3867U/mlと高値であり, 縦隔リンパ節腫大との鑑別が必要であった. 全身麻酔下に縦隔鏡検査を施行した. リンパ節の病理診断の結果は非特異的なリンパ節炎の所見であったが, ごく少数の好酸球が存在した. 慢性好酸球性肺炎に伴うリンパ節腫大と診断し, PSL30mg/日投与にて肺野病変, リンパ節腫大ともに改善した. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.30.1_49_1 |