視覚誘導性自己運動錯覚が脳卒中片麻痺患者の足関節背屈運動機能障害に与える即時効果の検討
〔目的〕脳卒中片麻痺患者の足関節背屈機能障害に対し,視覚誘導性自己運動錯覚(Kinesthetic illusion induced by visual stimulation:KiNvis)の即時効果を検証することを目的とした.〔対象と方法〕対象は脳卒中片麻痺患者7名とした.方法はコンピュータにて対象者の非麻痺側の足関節背屈運動を一人称視点で撮影した映像を左右反転し,麻痺側の足の上にコンピュータスクリーンを設置した.足関節背屈運動の映像を5分間観察させ,運動錯覚を生じさせた.測定項目は Visual Analog Scale(VAS)と足関節背屈自動運動角度,下肢Fugl-Meyer Ass...
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Published in | Rigaku ryoho kagaku Vol. 33; no. 2; pp. 277 - 280 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
Tokyo
理学療法科学学会
01.01.2018
Japan Science and Technology Agency |
Subjects | |
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Summary: | 〔目的〕脳卒中片麻痺患者の足関節背屈機能障害に対し,視覚誘導性自己運動錯覚(Kinesthetic illusion induced by visual stimulation:KiNvis)の即時効果を検証することを目的とした.〔対象と方法〕対象は脳卒中片麻痺患者7名とした.方法はコンピュータにて対象者の非麻痺側の足関節背屈運動を一人称視点で撮影した映像を左右反転し,麻痺側の足の上にコンピュータスクリーンを設置した.足関節背屈運動の映像を5分間観察させ,運動錯覚を生じさせた.測定項目は Visual Analog Scale(VAS)と足関節背屈自動運動角度,下肢Fugl-Meyer Assessment Scale(FMA),10 m最大歩行速度とし,KiNvis前後に測定した.〔結果〕運動錯覚が生じ,VASは平均68.8 ± 20.6 mmであった.KiNvis前後において足関節背屈自動運動角度は平均7.3 ± 5.4°から平均10.2 ± 5.8°と有意に改善した.下肢FMAは平均20.7 ± 10.2点から平均21.5 ± 9.7点と有意に改善した.10 m最大歩行速度は平均51.9 ± 26.0 m/minから平均57.4 ± 27.2 m/minと有意に改善した.〔結語〕脳卒中片麻痺患者の足関節背屈機能障害に対するKiNvisの即時効果が示された. |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.33.277 |