良導絡・知熱感度測定による臓腑経絡における差異について

鍼灸治療を行なう際に疾病をあきらかにする方法としては触診などの主観的検査を中心に行なうことが主として行なわれている. しかし, 現代医療の立場から見れば, 主観的検査よりも客観的検査がより重要視される. その中で臨床家が, 客観的に経絡機能の状態を把握するものとしては, ノイロメーターや知熱感度測定器などがあるが, 現在, 経絡経穴の本質が明らかにされつつある時点で, さまざまな問題点が提起されている. そこで今回それぞれの測定器による測定が, とくに臓と腑について, 陰陽学説における表裏関係が測定上どのような形で出現するのかを調べた. 方法 関西鍼灸短期大学の学生50名を対象に行なった. 年...

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Published in日本良導絡自律神経学会雑誌 Vol. 40; no. 6; pp. 147 - 149
Main Authors 王, 財源, 河内, 明, 武内, 哲郎, 吉備, 登, 森川, 和宥, 黒川, 勝治, 遠藤, 宏, 川本, 正純, 北出, 利勝, 北村, 智
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本良導絡自律神経学会 1995
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ISSN0913-0977
1884-7595
DOI10.17119/ryodoraku1986.40.147

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Summary:鍼灸治療を行なう際に疾病をあきらかにする方法としては触診などの主観的検査を中心に行なうことが主として行なわれている. しかし, 現代医療の立場から見れば, 主観的検査よりも客観的検査がより重要視される. その中で臨床家が, 客観的に経絡機能の状態を把握するものとしては, ノイロメーターや知熱感度測定器などがあるが, 現在, 経絡経穴の本質が明らかにされつつある時点で, さまざまな問題点が提起されている. そこで今回それぞれの測定器による測定が, とくに臓と腑について, 陰陽学説における表裏関係が測定上どのような形で出現するのかを調べた. 方法 関西鍼灸短期大学の学生50名を対象に行なった. 年令は20~50歳までの男女で, いわゆる健康者を測定した. 測定方法は室温18度から23度の部屋に, 被験者らを15分前に入室させ, 10分間安静の後に第1回目の測定を始めた. そして, 測定後10分間安静の後に, 第2回目の測定をした. 先に良導絡測定を2回行ない, その後, 同様な方法で知熱感度測定を2回行ない, これら2回の測定値を平均して資料とした. 測定器具はノイロシステムビジョン(ノイロ医科工業製), 電子自動熱感測定装置KS63B型(旭物療)を使用した.
ISSN:0913-0977
1884-7595
DOI:10.17119/ryodoraku1986.40.147