肝切除と局所療法

• Published in: Journal of Microwave Surgery Vol. 26; pp. 39 - 42
• Main Authors: 高見, 裕子, 龍, 知記, 和田, 幸之, 河野, 修三, 才津, 秀樹
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 特定非営利活動法人 Microwave Surgery研究会 2008; メディカルレビュー社
• ISSN: 0917-7728; 1882-210X
• DOI: 10.3380/jmicrowavesurg.26.39

皆様こんにちは. 私は肝癌の治療のうち, 肝切除と局所療法についてお話させていただきます. 「I. 知っておきたい, 肝臓の知識」皆さんは肝臓とはどのようなもので, どこにあるかご存知ですか？肝臓は肋骨に守られるようにして位置します. 1つしかない大事な臓器なので, 肋骨にしっかり守られているわけです. その主な働きは, 糖分・脂肪分・蛋白質などの身体に必要な物質を合成することと, また, 身体のなかの不要なものを分解し, それを胆汁として腸に排泄する代謝という仕事です. 他に, 菌や有害物の貧食や, 水分の代謝にも携わって働いています. このように, 肝臓は身体のなかの大事な化学工場です. そこに不幸にも癌ができてしまうわけです. 「II. 肝臓癌には「転移性」と「原発性」がある」肝臓癌を大きく分けると, 「転移性肝癌」と「原発性肝癌」があります. 「転移性肝癌」は肝臓以外の臓器にできた癌が血液の流れに乗って肝臓に転移したものです.