瞬目にみる剣道経験者における注意集中の特徴
「I はじめに」高い緊張状態の下で刺激に対する正確な判断と行動が要求される場合, 一般的には「注意力」, 「集中力」という言葉で言い表せる適度な「緊張・覚醒水準」を維持する能力が必要である. 特にスポーツ競技選手においては, 身についた技能や競技力をどのように上手く発揮できるかということが, 勝敗を決定する大きな要因となっている. この適度な「緊張・覚醒水準」を維持する能力については, 視覚による情報収集能力が大きく関与していると考えられており, 視機能が勝敗や結果におよぼす影響について, これまで数多く報告されている(米田ほか, 2006;望月ほか, 1998;真下, 1997). 一方,...
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Published in | 体育学研究 Vol. 57; no. 1; pp. 119 - 127 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体育学会
2012
日本体育学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
DOI | 10.5432/jjpehss.11087 |
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Summary: | 「I はじめに」高い緊張状態の下で刺激に対する正確な判断と行動が要求される場合, 一般的には「注意力」, 「集中力」という言葉で言い表せる適度な「緊張・覚醒水準」を維持する能力が必要である. 特にスポーツ競技選手においては, 身についた技能や競技力をどのように上手く発揮できるかということが, 勝敗を決定する大きな要因となっている. この適度な「緊張・覚醒水準」を維持する能力については, 視覚による情報収集能力が大きく関与していると考えられており, 視機能が勝敗や結果におよぼす影響について, これまで数多く報告されている(米田ほか, 2006;望月ほか, 1998;真下, 1997). 一方, 視機能の発揮においてマイナスの働きとなるのが瞬目(まばたき)である. 瞬目は, 開眼覚醒時に瞬間的に両眼の眼瞼を閉じることであり, 1回約100-200msの暗闇状態を作って一時的に視覚情報を遮断する. |
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ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.11087 |