骨吸収抑制薬関連顎骨壊死

「I はじめに」 2003年にビスホスホネートでの治療を受けているがん患者, あるいは骨粗鬆症患者に難治性の顎骨壊死が発症することが報告され, これはビスホスホネート関連顎骨壊死(Bisphosphonate-Related Osteonecrosis of the Jaw, BRONJ)と呼ばれるようになった. その後, がんの骨転移や骨粗鬆症などの骨病変に対し, 分子標的治療薬であるデノスマブが用いられるようになり, 顎骨壊死は発生しないと期待されたが, BRONJとほぼ同頻度の顎骨壊死が確認され, デノスマブ関連顎骨壊死(Denosumab-Related Osteonecrosis o...

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Published in信州医学雑誌 Vol. 69; no. 4; pp. 223 - 226
Main Author 酒井, 洋徳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 10.08.2021
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ISSN0037-3826
1884-6580
DOI10.11441/shinshumedj.69.223

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Summary:「I はじめに」 2003年にビスホスホネートでの治療を受けているがん患者, あるいは骨粗鬆症患者に難治性の顎骨壊死が発症することが報告され, これはビスホスホネート関連顎骨壊死(Bisphosphonate-Related Osteonecrosis of the Jaw, BRONJ)と呼ばれるようになった. その後, がんの骨転移や骨粗鬆症などの骨病変に対し, 分子標的治療薬であるデノスマブが用いられるようになり, 顎骨壊死は発生しないと期待されたが, BRONJとほぼ同頻度の顎骨壊死が確認され, デノスマブ関連顎骨壊死(Denosumab-Related Osteonecrosis of the Jaw, DRONJ)と呼ばれるようになった. これらのように破骨細胞をターゲットにした治療薬の使用により発症する顎骨壊死は, 骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(Antiresorptive agents-related Osteonecrosis of the Jaw, ARONJ)と呼ばれる.
ISSN:0037-3826
1884-6580
DOI:10.11441/shinshumedj.69.223