術後早期荷重を行ったセメントレスTHAの短期成績

「はじめに」セメントレス人工股関節置換術(以下THA)では, 十分な初期固定性を得るために術後6週間程度の部分荷重が奨められている. しかし術後長期の荷重制限は入院期間や理学療法期間を延長させる. また, Buehlerら1)は術後の早期荷重が深部静脈血栓症の発生頻度を減少させると報告している. 当科では1993年5月からセメントレスTHAに対し術後早期に荷重を許可している. 今回, 術後6ケ月以上経過したセメントレスTHAの大腿骨側の短期成績について報告する. 対象と方法 1993年5月から2001年2月までに当科で手術を行ったセメントレスTHAのうち, 後方アプローチで手術を行い, 術中の...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 52; no. 2; pp. 372 - 375
Main Authors 浅原, 洋資, 秋吉, 祐一郎, 内藤, 正俊, 神戸, 太一, 浅山, 勲, 古賀, 敬, 藤沢, 基之, 山口, 哲, 石河, 利之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2003
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Summary:「はじめに」セメントレス人工股関節置換術(以下THA)では, 十分な初期固定性を得るために術後6週間程度の部分荷重が奨められている. しかし術後長期の荷重制限は入院期間や理学療法期間を延長させる. また, Buehlerら1)は術後の早期荷重が深部静脈血栓症の発生頻度を減少させると報告している. 当科では1993年5月からセメントレスTHAに対し術後早期に荷重を許可している. 今回, 術後6ケ月以上経過したセメントレスTHAの大腿骨側の短期成績について報告する. 対象と方法 1993年5月から2001年2月までに当科で手術を行ったセメントレスTHAのうち, 後方アプローチで手術を行い, 術中の骨折などの合併症がなく, 術後早期に荷重可能と判断された102例107股関節を対象とした. 男性11症例, 女性91症例であった. 手術時平均年齢は64.1歳(17-81歳)であった. 原疾患は, 変形性股関節症が96股, 特発性大腿骨頭壊死が6股, 外傷性大腿骨頭壊死が3股, 大腿骨頚部骨折が1股, 急速破壊型股関節症1例であった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.52.372