胸腰椎破裂骨折に対する手術術式の検討

「はじめに」胸腰椎破裂骨折に対する手術方法として, 前方法, 後方法, あるいは, 前後同時侵襲と, 各種方法があるが, 未だ, 統一した見解は得られていない. また, 後方法の中でも, 固定範囲はshort fusionが最も望ましいが, 必ずしも, 安定した良好な成績は得られていない. 今回我々は, 当科の胸腰椎破裂骨折に対する手術成績より, 後方法の中での手術法を検討したので報告する. 対象および方法 対象は1996年から2002年の間に, 当科にて手術を行った胸腰椎破裂骨折患者14例. 男性8例, 女性6例, 年齢は21-58歳, 平均36.8歳. 受傷機転は, 転落8例, 飛び降り4...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 54; no. 4; pp. 731 - 733
Main Authors 植田, 大樹, 吉野, 興一郎, 鈴木, 裕彦, 大長, 省博, 川畑, 亜矢人, 濱崎, 将弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2005
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.54.731

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Summary:「はじめに」胸腰椎破裂骨折に対する手術方法として, 前方法, 後方法, あるいは, 前後同時侵襲と, 各種方法があるが, 未だ, 統一した見解は得られていない. また, 後方法の中でも, 固定範囲はshort fusionが最も望ましいが, 必ずしも, 安定した良好な成績は得られていない. 今回我々は, 当科の胸腰椎破裂骨折に対する手術成績より, 後方法の中での手術法を検討したので報告する. 対象および方法 対象は1996年から2002年の間に, 当科にて手術を行った胸腰椎破裂骨折患者14例. 男性8例, 女性6例, 年齢は21-58歳, 平均36.8歳. 受傷機転は, 転落8例, 飛び降り4例, 交通事故が2例であった. 受傷高位はL1が9例と最も多く, T12が3例, L2が1例, L1およびL4の2カ所同時の破裂骨折例が1例あった. 手術術式は, 骨片の後方よりの打ち込みを行った後, 原則としてPedicle screwによるtwo above two belowの固定を行い, 破裂骨折の上下椎に後側方固定術を追加した. 初期2例はPedicle screwにhook systemを併用し, 全例, 1-2年後に抜釘することを原則とした. 臨床評価として, 手術時間, 出血量, 受傷時麻痺のあった6例の術前, 調査時のFrankel分類, 術後合併症を検討した.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.54.731