下垂足を呈した腰椎変性疾患の手術成績
「目的」腰椎変性疾患により下垂足を来たし, 手術を施行した症例に対して, その術後成績および成績に影響を与える因子について検討した. 対象および方法 平成9年から平成13年の5年間に腰椎変性疾患に対して手術を行った症例は1334例であった. その内, 下垂足を呈した症例は70例あり, 5.3%であった(表1). ここで下垂足とは, 前脛骨筋筋力が徒手筋力試験にて3-以下を呈したものとした. 下垂足を来した70例のうち, 術後6ヵ月以上追跡できた49例を対象とした. 内訳は腰椎椎間板ヘルニア30例, 腰部脊柱管狭窄症19例であった. 手術時年齢は19歳-89歳で平均56歳, 術後観察期間は6ヵ月...
Saved in:
Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 53; no. 1; pp. 13 - 15 |
---|---|
Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2004
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.53.13 |
Cover
Summary: | 「目的」腰椎変性疾患により下垂足を来たし, 手術を施行した症例に対して, その術後成績および成績に影響を与える因子について検討した. 対象および方法 平成9年から平成13年の5年間に腰椎変性疾患に対して手術を行った症例は1334例であった. その内, 下垂足を呈した症例は70例あり, 5.3%であった(表1). ここで下垂足とは, 前脛骨筋筋力が徒手筋力試験にて3-以下を呈したものとした. 下垂足を来した70例のうち, 術後6ヵ月以上追跡できた49例を対象とした. 内訳は腰椎椎間板ヘルニア30例, 腰部脊柱管狭窄症19例であった. 手術時年齢は19歳-89歳で平均56歳, 術後観察期間は6ヵ月-5年4ヶ月, 平均は1年11ヵ月であった. 腰椎椎間板ヘルニア30例の手術方法の内訳はCasper法が19例, 外側開窓術が1例, 部分椎弓切除術が10例であった. また, 腰部脊柱管狭窄症19例の内訳は部分椎弓切除術6例, 広範囲椎弓切除術13例であった. これらの症例の手術時年齢, 下垂足発症から手術までの期間, 術前の麻痺の程度, 疾患, 病態, 成績不良例について検討を行った. 手術成績は術後の前脛骨筋筋力で評価した. |
---|---|
ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.53.13 |