肩甲骨骨折の治療経験
【はじめに】肩甲骨骨折は比較的まれな骨折である.当院で肩甲骨骨折に対し骨接合術を行った症例について報告する.【対象と方法】2011年1月~2014年12月に観血的手術を行った,肩甲骨骨折6例6肩を対象とした.男性4肩,女性2肩,手術時年齢は平均56.1歳,術後観察期間は平均10.5ヵ月,肩甲骨関節窩骨折1例,肩甲骨頸部骨折1例,関節窩骨折+頸部骨折1例,superior shoulder suspensory complex(SSSC)の破綻を2か所以上に認める骨折3例であった.調査項目は受傷機転,術前待機期間,合併損傷,術中出血,手術時間,固定材料,術後合併症,術後Japan Orthopa...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 67; no. 4; pp. 853 - 856 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.09.2018
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.67.853 |
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Summary: | 【はじめに】肩甲骨骨折は比較的まれな骨折である.当院で肩甲骨骨折に対し骨接合術を行った症例について報告する.【対象と方法】2011年1月~2014年12月に観血的手術を行った,肩甲骨骨折6例6肩を対象とした.男性4肩,女性2肩,手術時年齢は平均56.1歳,術後観察期間は平均10.5ヵ月,肩甲骨関節窩骨折1例,肩甲骨頸部骨折1例,関節窩骨折+頸部骨折1例,superior shoulder suspensory complex(SSSC)の破綻を2か所以上に認める骨折3例であった.調査項目は受傷機転,術前待機期間,合併損傷,術中出血,手術時間,固定材料,術後合併症,術後Japan Orthopaedic Association(JOA)スコアとした.【結果】受傷機転は交通外傷4例,転落2例,交通外傷の4例は全てバイク事故によるものであった.術前待機期間は平均11.3日,合併損傷は,頭部外傷2例,胸部外傷2例,他部位骨折を4例に認め,平均術中出血138 g,平均手術時間131分,術後合併症はなく,術後JOAスコアは平均86点であった.【考察】肩甲骨骨折は合併症のコントロールに時間を要することも多いため,迅速な診断が重要である. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.67.853 |