Aspergillus属Flavi節における分子生物学的手法を用いたA. oryzae/A. sojaeの識別およびアフラトキシン産生能の有無の簡易推定

Aspergillus属Flavi節において,既存の方法を組み合わせてより迅速かつ簡便にA. oryzae/A. sojaeの識別とアフラトキシン非産生性の簡易推定が可能かを検証した結果,以下の2点が明らかとなった.1)アフラトキシン非産性を確認した27菌株を用いてアフラトキシンの産生能の有無を推定した結果,Tominagaらの方法18)とChangらの方法4)を組み合わせることにより22菌株でアフラトキシン非産生菌の簡便な推定が可能であった.2)5.8Sを含むITS領域の分子系統樹解析の結果と菌株の表現性状(菌糸の長さ,胞子の色,および,アミラーゼ活性)との関連性を調べた結果,胞子の色・アミ...

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Published in日本食品微生物学会雑誌 Vol. 32; no. 3; pp. 167 - 174
Main Authors 大段, 隆史, 三浦, 聡子, 北谷, 桃子, 鈴木, 倫子, 稲元, 民夫, 藤, 晋一, 佐藤, 勉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本食品微生物学会 2015
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ISSN1340-8267
1882-5982
DOI10.5803/jsfm.32.167

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Summary:Aspergillus属Flavi節において,既存の方法を組み合わせてより迅速かつ簡便にA. oryzae/A. sojaeの識別とアフラトキシン非産生性の簡易推定が可能かを検証した結果,以下の2点が明らかとなった.1)アフラトキシン非産性を確認した27菌株を用いてアフラトキシンの産生能の有無を推定した結果,Tominagaらの方法18)とChangらの方法4)を組み合わせることにより22菌株でアフラトキシン非産生菌の簡便な推定が可能であった.2)5.8Sを含むITS領域の分子系統樹解析の結果と菌株の表現性状(菌糸の長さ,胞子の色,および,アミラーゼ活性)との関連性を調べた結果,胞子の色・アミラーゼ活性との相関が認められた.
ISSN:1340-8267
1882-5982
DOI:10.5803/jsfm.32.167