簡易懸濁法による経管投与に対応した調剤支援システムの構築と運用
「緒言」 錠剤・カプセル剤を経管投与する場合, 従来の粉砕・脱カプセルする方法に代わり, 直接温湯に崩壊懸濁させて経管投与する「簡易懸濁法」が考案され1)導入する施設が増えている. 「簡易懸濁法」の導入は, 経管栄養チューブ閉塞の回避, 調剤時間の短縮, 薬効の確保, リスクマネージメント, 経済的効果の面で有用であることが報告されている2-8). 簡易懸濁法を導入した場合, 錠剤・カプセル剤は, 簡易懸濁法の適否によって粉砕・脱カプセルが必要であるかを判断して調剤しなければならない. また, 散・細粒・顆粒剤においても, チューブ閉塞の問題などから経管投与不適な薬剤があり, 調剤時に経管投与...
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Published in | 医療薬学 Vol. 34; no. 4; pp. 333 - 340 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
2008
日本医療薬学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1346-342X 1882-1499 |
DOI | 10.5649/jjphcs.34.333 |
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Summary: | 「緒言」 錠剤・カプセル剤を経管投与する場合, 従来の粉砕・脱カプセルする方法に代わり, 直接温湯に崩壊懸濁させて経管投与する「簡易懸濁法」が考案され1)導入する施設が増えている. 「簡易懸濁法」の導入は, 経管栄養チューブ閉塞の回避, 調剤時間の短縮, 薬効の確保, リスクマネージメント, 経済的効果の面で有用であることが報告されている2-8). 簡易懸濁法を導入した場合, 錠剤・カプセル剤は, 簡易懸濁法の適否によって粉砕・脱カプセルが必要であるかを判断して調剤しなければならない. また, 散・細粒・顆粒剤においても, チューブ閉塞の問題などから経管投与不適な薬剤があり, 調剤時に経管投与の適否をチェックすることが必要である. さらに, 経管投与の際, 薬剤の崩壊性・安定性・配合変化などの理由から懸濁する水の温度・懸濁時間・注意事項が薬剤毎に異なるため2), 実際に投与する看護師へその情報を提供することが求められる. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.34.333 |