S-1 による薬剤性皮膚障害でのアレルギー反応の関与
「緒言」フルオロウラシル(以下, 5-FUと略す)は, 1956年Dushinskyらによって合成され, その後Heidelbergerらによって確立されたフッ化ピリミジン系代謝拮抗剤である. ティーエスワン(R)(大鵬薬品工業(株):以下, S-1と略す)は5-FUのプロドラッグであるテガフール(以下, FTと略す)に2つのモジュレーター, ギメラシル(以下, CDHPと略す)とオテラシルカリウム(以下, Oxoと略す)を1:0.4:1にて配合することにより5-FUの血中濃度を上昇させ, 抗腫瘍効果を高めるとともに, 付随して増加する消化管毒性を軽減する目的で創薬された経口フッ化ピリミジン系...
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Published in | 医療薬学 Vol. 36; no. 2; pp. 104 - 107 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
2010
日本医療薬学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1346-342X 1882-1499 |
DOI | 10.5649/jjphcs.36.104 |
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Summary: | 「緒言」フルオロウラシル(以下, 5-FUと略す)は, 1956年Dushinskyらによって合成され, その後Heidelbergerらによって確立されたフッ化ピリミジン系代謝拮抗剤である. ティーエスワン(R)(大鵬薬品工業(株):以下, S-1と略す)は5-FUのプロドラッグであるテガフール(以下, FTと略す)に2つのモジュレーター, ギメラシル(以下, CDHPと略す)とオテラシルカリウム(以下, Oxoと略す)を1:0.4:1にて配合することにより5-FUの血中濃度を上昇させ, 抗腫瘍効果を高めるとともに, 付随して増加する消化管毒性を軽減する目的で創薬された経口フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤である. 1999年1月にわが国で胃がんに対する承認を取得し, その後, 頭頸部がん, 結腸・直腸がん, 非小細胞肺がん, 手術不能または再発乳がん, 膵がん, 胆道がんに対する適応が承認されている. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.36.104 |