ノーマルパルスおよびAOQスイッチパルスNd-YAGレーザーの歯面照射効果の比較

現在, ウ蝕予防領域でエナメル質耐酸性付与に効果が大とされているYAGレーザーには, 連続発振, ノーマルパルス(NP), AOQスイッチパルス(AOQ)など発振形式の異なるものがあるが, 多くの報告の中では, 照射条件がそれぞれ異なるために, 耐酸性付与効果や歯牙の損傷などの点でどれが最適であるかという統一した見解は得られていない. そこで我々は, 上記2種のパルス発振YAGレーザーを用いて同一照射エネルギー密度で歯面に照射し, その耐酸性付与効果と歯面に生じる形態学的変化を, またレーザー照射後にフッ素を併用することで歯面へのフッ素のとりこみならびに耐酸性をそれぞれ比較検討した. 0.5M...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 8; no. 3; pp. 141 - 142
Main Authors 田篭, 祥子, 森岡, 俊夫, 宮谷, 範子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会 1987
日本レーザー医学会
Online AccessGet full text
ISSN0288-6200
1881-1639
DOI10.2530/jslsm1980.8.3_141

Cover

More Information
Summary:現在, ウ蝕予防領域でエナメル質耐酸性付与に効果が大とされているYAGレーザーには, 連続発振, ノーマルパルス(NP), AOQスイッチパルス(AOQ)など発振形式の異なるものがあるが, 多くの報告の中では, 照射条件がそれぞれ異なるために, 耐酸性付与効果や歯牙の損傷などの点でどれが最適であるかという統一した見解は得られていない. そこで我々は, 上記2種のパルス発振YAGレーザーを用いて同一照射エネルギー密度で歯面に照射し, その耐酸性付与効果と歯面に生じる形態学的変化を, またレーザー照射後にフッ素を併用することで歯面へのフッ素のとりこみならびに耐酸性をそれぞれ比較検討した. 0.5M HC_1 O_4 による歯面からのCa溶出量を比較すると, 表1のように, NPの場合50J/平方メートル, 30J/平方メートルいずれにおいても非照射群に対してCa溶出の抑制がみられた.
ISSN:0288-6200
1881-1639
DOI:10.2530/jslsm1980.8.3_141