頸部内頸動脈狭窄症の評価における3D-CT angiography (3D-CTA) の有用性について

頸部内頸動脈高度狭窄症に対する頸動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy, 以下CEA)の効果については, 近年欧米で行われたrandomized studyの結果, 症候性に限らず無症候性のものにおいても内科的治療と比較し有意にその後の脳虚血発作を減少させることが明らかとなった4)5)12)14)18). また, 本邦においても食生活の欧米化にともない, 以前は少ないとされていた頸部内頸動脈の狭窄性病変も増加傾向にあり, 今後ますます注目される病態と考えられる. 一方, 近年のhelical CT scanの開発に伴い容易に三次元画像が得られるようになり, 頸部頸動脈領域...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 26; no. 5; pp. 333 - 339
Main Authors 寺田, 耕作, 高山, 謙二, 西澤, 輝彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 1998
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.26.5_333

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Summary:頸部内頸動脈高度狭窄症に対する頸動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy, 以下CEA)の効果については, 近年欧米で行われたrandomized studyの結果, 症候性に限らず無症候性のものにおいても内科的治療と比較し有意にその後の脳虚血発作を減少させることが明らかとなった4)5)12)14)18). また, 本邦においても食生活の欧米化にともない, 以前は少ないとされていた頸部内頸動脈の狭窄性病変も増加傾向にあり, 今後ますます注目される病態と考えられる. 一方, 近年のhelical CT scanの開発に伴い容易に三次元画像が得られるようになり, 頸部頸動脈領域においても3D-CT angiography(以下3D-CTA)の有用性が注目されている1)3)10)11)13)15)17). そこで今回われわれは, 3D-CTAの多彩な画像処理法を用い, 石灰化巣や内腔面の観察など頸部内頸動脈狭窄症の評価における3D-CTAの有用性と問題点について検討し, 若干の知見を得たので報告する.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.26.5_333