下眼瞼向き眼振を認めたメニエール病の2例
「はじめに」 メニエール病でみられる典型的な眼振は一般的に水平性または水平回旋混合性であり発作期は患耳に向かう刺激性眼振, しばらくして眼振方向が逆転して麻痺性眼振がみられるといわれている. 一方, 下眼瞼向き眼振(Downbeating Nystagmus : DBN)は小脳・脳幹病変に起因する中枢性めまいにおいて見られる眼振で, さまざまな原因によるが1), メニエール病においてもDBNの報告が散見される2~6). 今回メニエール病の発作時にDBNを認めた2症例について報告する. 「症例1」 患者: 56歳 女性 既往歴:斜視, 弱視, 白内障手術 家族歴:特記すべきことなし 現病歴: 2...
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Published in | Equilibrium Research Vol. 72; no. 3; pp. 176 - 181 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
2013
日本めまい平衡医学会 |
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Summary: | 「はじめに」 メニエール病でみられる典型的な眼振は一般的に水平性または水平回旋混合性であり発作期は患耳に向かう刺激性眼振, しばらくして眼振方向が逆転して麻痺性眼振がみられるといわれている. 一方, 下眼瞼向き眼振(Downbeating Nystagmus : DBN)は小脳・脳幹病変に起因する中枢性めまいにおいて見られる眼振で, さまざまな原因によるが1), メニエール病においてもDBNの報告が散見される2~6). 今回メニエール病の発作時にDBNを認めた2症例について報告する. 「症例1」 患者: 56歳 女性 既往歴:斜視, 弱視, 白内障手術 家族歴:特記すべきことなし 現病歴: 20XX年9月昼間より左耳閉感およびめまい感を自覚していた. 翌朝起床時に回転性めまいを訴え, 本学に救急搬送された. 仰臥位で右向き水平性眼振を認めたが, 臥位から座位にすると約5秒間DBNを認めたのち再び右向き水平性眼振(定方向)に戻り以後持続し, 消失しなかった. |
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ISSN: | 0385-5716 1882-577X |
DOI: | 10.3757/jser.72.176 |