STA-MCAバイパス術におけるトラブル回避のための注意点
「はじめに」superficial temporal artery-middle cerebral artery (STA-MCA) バイパス術は, 脳血管外科領域における基本的技術であり, 若手でも練習次第で習得可能な技術である. その技術はバイパス術のみならず顕微鏡下手術において安定した操作を行うための基礎が含まれており, 脳神経外科手術領域全般においてもきわめて重要である. 縫合技術に関してはoff-the-job trainingが広く普及し, その有用性がすでに確立されている. しかし, 実際の手術において各段階の作業をどのように行えば良好な環境がつくれ, スムーズな手術が行えるか,...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 46; no. 4; pp. 254 - 261 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2018
日本脳卒中の外科学会 |
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Summary: | 「はじめに」superficial temporal artery-middle cerebral artery (STA-MCA) バイパス術は, 脳血管外科領域における基本的技術であり, 若手でも練習次第で習得可能な技術である. その技術はバイパス術のみならず顕微鏡下手術において安定した操作を行うための基礎が含まれており, 脳神経外科手術領域全般においてもきわめて重要である. 縫合技術に関してはoff-the-job trainingが広く普及し, その有用性がすでに確立されている. しかし, 実際の手術において各段階の作業をどのように行えば良好な環境がつくれ, スムーズな手術が行えるか, 具体的な細かい点までなかなか実感がつかめない. また, 実際の手術では状況や難易度がさまざまであり, 術中に思わぬトラブルを経験することもある. 本稿では主に血管縫合に関するトラブルを防ぐ方法について, われわれの施設での指導法をもとに, より細かい注意点を述べる. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.46.254 |