妊娠期の身体活動量と歩行の関連性
【目的】妊婦の身体活動量と歩行の関連性を検討することを目的とした。【方法】対象は妊婦7名とし,妊娠初期(Phase1)と妊娠中期(Phase2)に身体活動量と歩行計測を行った。身体活動量は生活習慣記録機を装着し1日の平均歩数を算出した。歩行計測は3軸加速度計および角速度計内蔵の小型ハイブリッドセンサを用い,歩行指標として歩行周期時間(1歩行周期時間,立脚期時間,遊脚期時間)と各歩行周期時間に対する変動係数を算出した。解析は,各時期の歩行指標を比較し,時期毎に歩行指標と身体活動量の関係を検討した。【結果】Phase1からPhase2にかけて1歩行周期時間,立脚期時間が増加した(p<0.05...
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Published in | 理学療法学 Vol. 40; no. 7; pp. 480 - 485 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本理学療法士学会
20.12.2013
日本理学療法士協会 Japanese Society of Physical Therapy |
Subjects | |
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Summary: | 【目的】妊婦の身体活動量と歩行の関連性を検討することを目的とした。【方法】対象は妊婦7名とし,妊娠初期(Phase1)と妊娠中期(Phase2)に身体活動量と歩行計測を行った。身体活動量は生活習慣記録機を装着し1日の平均歩数を算出した。歩行計測は3軸加速度計および角速度計内蔵の小型ハイブリッドセンサを用い,歩行指標として歩行周期時間(1歩行周期時間,立脚期時間,遊脚期時間)と各歩行周期時間に対する変動係数を算出した。解析は,各時期の歩行指標を比較し,時期毎に歩行指標と身体活動量の関係を検討した。【結果】Phase1からPhase2にかけて1歩行周期時間,立脚期時間が増加した(p<0.05)。妊娠中期において,歩行周期時間と身体活動量,および歩行周期時間の変動係数と身体活動量について強い負の相関関係がみられた(r=-0.77〜-0.87)。【結論】妊娠経過に伴い歩行指標における各所要時間が延長するとされているが,今回の被験者においても同様の結果がみられた。さらに,妊娠中の日頃の身体活動量が多いほど,歩行指標における各所要時間の延長が少なく,規則的で安定した歩行が行われていることが示唆された。 |
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ISSN: | 0289-3770 2189-602X |
DOI: | 10.15063/rigaku.kj00009000472 |