健常人大腿四頭筋のパワースペクトル解析
健康成人11名に対して,大腿四頭筋のトルク値と表向筋電図の中間周波数 : Median Power Frequency(以下MdPFと略す)の関係を検討した。エリエール・ダイナミックス社製Ariel機により,膝関節60度屈曲位での大腿四頭筋の最大随意収縮 : Maximal Voluntary Contraction(以下MVCと略す)時の筋トルク値を求め,そのときのMdPFを測定した。さらにMVCの筋トルク値の50%で収縮させたとき,25%で収縮させたときのMdPFを求めて比較検討した。また周波数帯域を10-200Hzのバンドパスフィルターをかけた後,それを10-45Hz,46-80Hz,8...
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Published in | 理学療法学 Vol. 19; no. 4; pp. 421 - 426 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本理学療法士学会
10.07.1992
日本理学療法士協会 Japanese Society of Physical Therapy |
Subjects | |
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ISSN | 0289-3770 2189-602X |
DOI | 10.15063/rigaku.kj00001306516 |
Cover
Summary: | 健康成人11名に対して,大腿四頭筋のトルク値と表向筋電図の中間周波数 : Median Power Frequency(以下MdPFと略す)の関係を検討した。エリエール・ダイナミックス社製Ariel機により,膝関節60度屈曲位での大腿四頭筋の最大随意収縮 : Maximal Voluntary Contraction(以下MVCと略す)時の筋トルク値を求め,そのときのMdPFを測定した。さらにMVCの筋トルク値の50%で収縮させたとき,25%で収縮させたときのMdPFを求めて比較検討した。また周波数帯域を10-200Hzのバンドパスフィルターをかけた後,それを10-45Hz,46-80Hz,81-200Hzの3つに区分し,各範囲のMdPFの特徴も検討した。その結果,筋トルク値が高くなるにつれMdPFは高くなる傾向を示した。各トルク値のMdPFの間に統計的有意差を認めたのは100% MVCと25% MVCのMdPF間のみであり,その他のトルク値のMdPF間には有意差はなかった。以上から,表面筋電図のパワースペクトル解析で,筋の活動様式を推定することができると考えられる。 |
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ISSN: | 0289-3770 2189-602X |
DOI: | 10.15063/rigaku.kj00001306516 |