頭頸部用小照射野CT装置を使用するエックス線診療室画壁の遮蔽計算

<緒言> 近年開発された頭頸部用小照射野CT1, 2は, 平成12年には薬事法上の診断用X線装置の新たな種類として加えられ, 頭頸部の幅広い領域の診断に優れた情報を提供する3-7ことから, 今後の普及が期待される. しかし, 病院や診療所がこれを導入する際の医療法施行規則(以下医施則と略記)に基づく届出にあたって, エックス線診療室(以下X線室と略記)の画壁等に, 通常の全身用CT撮影を行うX線室と同等の遮蔽能力が必要であると誤認される場合が多い. 頭頸部用小照射野CTが発生するX線量は全身用CTよりも遥かに少なく, 全身用CT撮影室と同等の遮蔽能力は明らかな過剰防護である. 過剰...

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Published inShika Hoshasen Vol. 46; no. 1; pp. 7 - 20
Main Authors 杉原, 義人, 桐村, 晋, 岩井, 一男, 加藤, 二久, 川嶋, 祥史, 新井, 嘉則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯科放射線学会 2006
日本歯科放射線学会
Japanese Society for Oral and Maxillofacial Radiology
Subjects
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ISSN0389-9705
2185-6311
DOI10.11242/dentalradiology.46.7

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Summary:<緒言> 近年開発された頭頸部用小照射野CT1, 2は, 平成12年には薬事法上の診断用X線装置の新たな種類として加えられ, 頭頸部の幅広い領域の診断に優れた情報を提供する3-7ことから, 今後の普及が期待される. しかし, 病院や診療所がこれを導入する際の医療法施行規則(以下医施則と略記)に基づく届出にあたって, エックス線診療室(以下X線室と略記)の画壁等に, 通常の全身用CT撮影を行うX線室と同等の遮蔽能力が必要であると誤認される場合が多い. 頭頸部用小照射野CTが発生するX線量は全身用CTよりも遥かに少なく, 全身用CT撮影室と同等の遮蔽能力は明らかな過剰防護である. 過剰防護は資源と費用の浪費であり, また頭頸部用小照射野CTの普及の障害ともなりかねない. そこで, 頭頸部用小照射野CTを使用するX線室の合理的な遮蔽能力を持つ画壁の厚さの計算方法を検討した.
ISSN:0389-9705
2185-6311
DOI:10.11242/dentalradiology.46.7