アイシングが伸張性収縮後の遅発性筋痛に及ぼす影響
「I. 緒言」運動に伴う筋痛は, 運動中, 運動直後, 運動数時間後あるいは数日後に発現する. そしてその痛みの原因は, 筋線維や筋膜の部分的断裂, 筋疲労, 筋痙攣などとされており, それらが筋痛を誘発するとされている1). 中でも, 運動中あるいは運動直後には痛みは全くなく, 一般的にトレーニング習慣のない筋群にたいして運動後数時間から24時間程度経過してから痛みが発現し, 24~72時間後にピークに達し, 1週間程度で消失する痛みを遅発性筋痛(Delayed-Onset Muscle Soreness:以下DOMS)と呼んでいる2, 3). DOMS時には, 骨格筋の柔軟性低下, 痛みに...
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Published in | 日本生理人類学会誌 Vol. 13; no. 4; pp. 201 - 208 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本生理人類学会
2008
Japan Society of Physiological Anthropology |
Subjects | |
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ISSN | 1342-3215 2432-0986 |
DOI | 10.20718/jjpa.13.4_201 |
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Summary: | 「I. 緒言」運動に伴う筋痛は, 運動中, 運動直後, 運動数時間後あるいは数日後に発現する. そしてその痛みの原因は, 筋線維や筋膜の部分的断裂, 筋疲労, 筋痙攣などとされており, それらが筋痛を誘発するとされている1). 中でも, 運動中あるいは運動直後には痛みは全くなく, 一般的にトレーニング習慣のない筋群にたいして運動後数時間から24時間程度経過してから痛みが発現し, 24~72時間後にピークに達し, 1週間程度で消失する痛みを遅発性筋痛(Delayed-Onset Muscle Soreness:以下DOMS)と呼んでいる2, 3). DOMS時には, 骨格筋の柔軟性低下, 痛みに対する敏感性の向上, 関節可動域の減少などが指摘されている4). さらにDOMSは伸張性収縮(EOC)後に特異的に発現するといわれている3, 5, 6, 7, 8, 9). ECCの特徴は, 短縮性, 等尺性に比較して大きな張力発揮が可能であること, 張力発揮に関与する運動単位が少ないこと, 筋温上昇が大きいことなどである10). |
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ISSN: | 1342-3215 2432-0986 |
DOI: | 10.20718/jjpa.13.4_201 |