眼科におけるミトコンドリア病

「要約」ミトコンドリア病では, NARPに見られる網膜障害や, レーベル病に見られる視神経障害, MELASなどで見られる後頭葉障害, CPEOに見られる外眼筋障害など, 神経眼科的症状や所見が見られることが多い. これらの症状がミトコンドリア病の診断の端緒となりうるため, 病態の理解は重要である. 「I. はじめに」ミトコンドリアは真核細胞内で酸化的リン酸化によりATPを合成し, エネルギー産生を行う細胞内小器官である. また, この他にもアポトーシスや老化などにも関わっていることが広く知られ, 多方面からの研究的アプローチがなされている. ミトコンドリアに異常が生じるとエネルギー産生が低下...

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Bibliographic Details
Published inNeuro-Ophthalmology Japan Vol. 31; no. 4; pp. 417 - 425
Main Authors 江本, 博文, 江本, 有子, 清澤, 源弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経眼科学会 25.12.2014
The Japanese Neuro-Ophthalmology Society
Subjects
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ISSN0289-7024
2188-2002
DOI10.11476/shinkeiganka.31.417

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Summary:「要約」ミトコンドリア病では, NARPに見られる網膜障害や, レーベル病に見られる視神経障害, MELASなどで見られる後頭葉障害, CPEOに見られる外眼筋障害など, 神経眼科的症状や所見が見られることが多い. これらの症状がミトコンドリア病の診断の端緒となりうるため, 病態の理解は重要である. 「I. はじめに」ミトコンドリアは真核細胞内で酸化的リン酸化によりATPを合成し, エネルギー産生を行う細胞内小器官である. また, この他にもアポトーシスや老化などにも関わっていることが広く知られ, 多方面からの研究的アプローチがなされている. ミトコンドリアに異常が生じるとエネルギー産生が低下し, 全身の種々の症状を呈する.
ISSN:0289-7024
2188-2002
DOI:10.11476/shinkeiganka.31.417