高齢者うつ病に対する認知行動療法の一例(実践研究)

本研究の目的は、高齢者うつ病に対して認知行動療法(CognitiveBehaviorTherapy:CBT)を実施し、その効果を検討することであった。DSM-IVの大うつ病性障害の診断基準を満たした69歳患者に対して、フォローアップを含めた23回のCBT治療セッションが行われ、心理教育、セルフモニタリング、自己教示、自己強化、認知再構成を含めた治療パッケージが導入された。その結果、抑うつ・不安症状の低減、および、問題解決能力の向上がみられた。本研究の結果から、本邦における高齢者うつ病に対するCBTの可能性と有効性が示唆された。最後に、高齢者うつ病に対するCBTを実施する際の注意点について考察さ...

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Bibliographic Details
Published in行動療法研究 Vol. 34; no. 1; pp. 67 - 79
Main Authors 陳, 峻要, 高橋, 史, 貝谷, 久宣
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本認知・行動療法学会 30.09.2008
日本行動療法学会
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ISSN0910-6529
2424-2594
DOI10.24468/jjbt.34.1_67

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Summary:本研究の目的は、高齢者うつ病に対して認知行動療法(CognitiveBehaviorTherapy:CBT)を実施し、その効果を検討することであった。DSM-IVの大うつ病性障害の診断基準を満たした69歳患者に対して、フォローアップを含めた23回のCBT治療セッションが行われ、心理教育、セルフモニタリング、自己教示、自己強化、認知再構成を含めた治療パッケージが導入された。その結果、抑うつ・不安症状の低減、および、問題解決能力の向上がみられた。本研究の結果から、本邦における高齢者うつ病に対するCBTの可能性と有効性が示唆された。最後に、高齢者うつ病に対するCBTを実施する際の注意点について考察された。
ISSN:0910-6529
2424-2594
DOI:10.24468/jjbt.34.1_67