帯状疱疹による運動麻痺にステロイドパルス療法が奏効した1症例
「I 目的」 帯状疱疹発症後に生じた右上肢の運動麻痺に対して, ステロイドパルス療法を行い, 施行直後から短期間で麻痺が著明に改善した症例を経験したので報告する. 「II 症例」 患者:66歳, 女性, 身長152cm, 体重52kg. 現病歴:発症時(第0病日), 右頸部痛を自覚し整形外科を受診した. 頸椎椎間板ヘルニアを疑われ, 鎮痛薬(詳細不明)を処方されたが, 痛みは軽減しなかった. 第7病日, 同部位に皮疹が出現し帯状疱疹と診断された. すぐに抗ウイルス剤のビダラビン300mg/日を5日間, 静脈内投与された. 痛みに対してロキソプロフェン180mg/日, その後, ジクロフェナク錠...
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Published in | Journal of Japan Society of Pain Clinicians Vol. 21; no. 4; pp. 532 - 533 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
2014
日本ペインクリニック学会 Japan Society of Pain Clinicians |
Subjects | |
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ISSN | 1340-4903 1884-1791 |
DOI | 10.11321/jjspc.13-0060 |
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Summary: | 「I 目的」 帯状疱疹発症後に生じた右上肢の運動麻痺に対して, ステロイドパルス療法を行い, 施行直後から短期間で麻痺が著明に改善した症例を経験したので報告する. 「II 症例」 患者:66歳, 女性, 身長152cm, 体重52kg. 現病歴:発症時(第0病日), 右頸部痛を自覚し整形外科を受診した. 頸椎椎間板ヘルニアを疑われ, 鎮痛薬(詳細不明)を処方されたが, 痛みは軽減しなかった. 第7病日, 同部位に皮疹が出現し帯状疱疹と診断された. すぐに抗ウイルス剤のビダラビン300mg/日を5日間, 静脈内投与された. 痛みに対してロキソプロフェン180mg/日, その後, ジクロフェナク錠75mg/日, アモキサピン30mg/日を処方されたが効果は不十分であった. 徐々に右上肢が挙上困難となり, 第20病日に近医より当科を紹介され受診となった. 既往歴:63歳時に左乳癌手術と化学療法を受けた. その後, 化学療法による末梢神経障害で四肢末端のしびれが残存した. |
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ISSN: | 1340-4903 1884-1791 |
DOI: | 10.11321/jjspc.13-0060 |