医師・歯科医師・薬剤師調査に表れるわが国の医療施設従事歯科医師数の将来予測数理モデルの構築

2001年以降の歯科医師国家試験合格者数と1984年から2008年までの厚生労働省の医師・歯科医師・薬剤師調査(以下,三師調査と略す)結果の過去の変動との関係に基づき,当該調査に表れる医療施設従事歯科医師数の2010年以降の変化を予測する数理モデルを構築した.対象となる年の24歳から29歳の医療施設従事歯科医師の届け出数は,2000年から2004年の歯科医籍新規登録者の男女別平均年齢分布を勘案し,過去5年間の合格者数の影響を男女別に計算して予測した.三師調査のデータは2年ごとに与えられるが,本モデルでは調査のない年のデータには調査の前後年のデータの平均値をあて,各年を単位とする漸化式で構成した...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in口腔衛生学会雑誌 Vol. 61; no. 1; pp. 70 - 77
Main Authors 山下, 喜久, 江島, 伸興, 白土, 清司, 竹下, 徹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 口腔衛生学会 01.01.2011
日本口腔衛生学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0023-2831
2189-7379
DOI10.5834/jdh.61.1_70

Cover

More Information
Summary:2001年以降の歯科医師国家試験合格者数と1984年から2008年までの厚生労働省の医師・歯科医師・薬剤師調査(以下,三師調査と略す)結果の過去の変動との関係に基づき,当該調査に表れる医療施設従事歯科医師数の2010年以降の変化を予測する数理モデルを構築した.対象となる年の24歳から29歳の医療施設従事歯科医師の届け出数は,2000年から2004年の歯科医籍新規登録者の男女別平均年齢分布を勘案し,過去5年間の合格者数の影響を男女別に計算して予測した.三師調査のデータは2年ごとに与えられるが,本モデルでは調査のない年のデータには調査の前後年のデータの平均値をあて,各年を単位とする漸化式で構成した.24歳群と85歳以上群を除く他の年齢を5歳刻みの年齢階級として25歳以上の各年齢階級が5年後に5歳上の年齢階級に移る際の歯科医師数の変化率を男女別のパラメータとして,将来の三師調査結果に表れる医療施設従事歯科医師数を予測した.さらに,本モデルにおいて年間あたりの歯科医師国家試験合格者数を現状の2,400名とした場合,近年の歯科大学・歯学部のおおよその年間入学者数の2,700名とした場合,「今後の歯科保健医療と歯科医師の資質向上等に関する検討会」が適正数とした1,200名とした場合に,三師調査に表れるわが国の医療施設従事歯科医師数の将来予測結果を示した.
ISSN:0023-2831
2189-7379
DOI:10.5834/jdh.61.1_70