心臓リハビリテーションの実際

「心臓リハビリテーションの定義」心臓リハビリテーションとは, 心血管疾患を有した患者に対して, 医学的な評価の上, 運動療法を中心として, 患者教育やカウンセリングを同時に行うことにより, 疾病管理手法を学ばせる場ということができます. 心疾患患者では虚血発作や不整脈, 心不全などにより, 急激な病態の変化が起こる可能性があるため, まず運動療法の適応があるのかをしっかり見極め, さらに個々の患者のリスクをしっかり見極めた上に運動療法を始める必要があります. 「心臓リハビリテーションの適応」表2に, わが国における心大血管疾患リハビリテーションの適応疾患を示します. わが国においては, 狭心症...

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Published in心臓 Vol. 48; no. 8; pp. 980 - 982
Main Author 長山, 雅俊
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2016
日本心臓財団・日本循環器学会
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Summary:「心臓リハビリテーションの定義」心臓リハビリテーションとは, 心血管疾患を有した患者に対して, 医学的な評価の上, 運動療法を中心として, 患者教育やカウンセリングを同時に行うことにより, 疾病管理手法を学ばせる場ということができます. 心疾患患者では虚血発作や不整脈, 心不全などにより, 急激な病態の変化が起こる可能性があるため, まず運動療法の適応があるのかをしっかり見極め, さらに個々の患者のリスクをしっかり見極めた上に運動療法を始める必要があります. 「心臓リハビリテーションの適応」表2に, わが国における心大血管疾患リハビリテーションの適応疾患を示します. わが国においては, 狭心症, 急性心筋梗塞, 開心術後, 大血管疾患, 慢性心不全のうち左室駆出率40%以下, 最高酸素摂取量が基準値80%以下またはBNPが80pg/mL以上の条件を満たすもの, 間欠性跛行を伴う下肢閉塞性動脈硬化症の6疾患群ということになります.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.48.980