運動イメージ戦略の違いが運動の正確さと脊髄神経機能の興奮性に及ぼす効果

【目的】運動イメージ戦略の違いが脊髄神経機能の興奮性と運動の正確さに及ぼす影響について検討した。【方法】対象は,健常者13名(平均年齢20.3 ± 0.5歳)とした。安静時にF波を測定し,ピンチ力を50%MVCに調節する練習を与えた後,ピンチ課題において規定値と実測値との誤差を算出した。その後,順不同でそれぞれ別日に筋感覚的イメージ,1人称的視覚イメージ中のF波を測定した後,再度ピンチ課題を与えた。【結果】安静を基準とした各イメージ戦略間における振幅F/M比増加量に差異を認めなかった。また,安静を基準とした各イメージ戦略間における50%MVCからの絶対誤差改善度に差異を認めなかった。【結論】1...

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Published in総合理学療法学 Vol. 2; pp. 17 - 24
Main Authors 阪本, 大地, 内藤, 秀太, 吉岡, 雄馬, 三井, 完太, 鈴木, 俊明, 畑中, 良紀, 堀田, 昂己, 岩坂, 桃果, 原田, 良也, 岡田, 遼人, 福本, 悠樹, 岩下, 太樹, 松本, 実夏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 大阪府理学療法士会生涯学習センター 2022
大阪府理学療法士会生涯学習センター
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ISSN2436-3871
2436-388X
DOI10.50918/cptr.2021-006

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Summary:【目的】運動イメージ戦略の違いが脊髄神経機能の興奮性と運動の正確さに及ぼす影響について検討した。【方法】対象は,健常者13名(平均年齢20.3 ± 0.5歳)とした。安静時にF波を測定し,ピンチ力を50%MVCに調節する練習を与えた後,ピンチ課題において規定値と実測値との誤差を算出した。その後,順不同でそれぞれ別日に筋感覚的イメージ,1人称的視覚イメージ中のF波を測定した後,再度ピンチ課題を与えた。【結果】安静を基準とした各イメージ戦略間における振幅F/M比増加量に差異を認めなかった。また,安静を基準とした各イメージ戦略間における50%MVCからの絶対誤差改善度に差異を認めなかった。【結論】1人称的視覚イメージが1人称の視点に立って運動イメージを行うという点において筋感覚的イメージと類似したことで,同程度の脊髄神経機能の興奮性増大をもたらし,運動の正確さを維持させた。
ISSN:2436-3871
2436-388X
DOI:10.50918/cptr.2021-006