全国トップレベル高校女子ハンドボールチームにおける形態および運動能力の特性 レギュラー選手と非レギュラー選手の比較から

「I 緒言」 ハンドボール競技は, 40×20mのコート内で, 前・後半の各30分の攻防を行って得点を競い合う競技種目であり(林・高橋, 2008), 60分間にわたり高いレベルのパフォーマンスを維持し続けるためのスタミナが要求される(坂井ほか, 1999). 試合中の総移動距離は4500m-7000mに達し, 心拍数は170拍/分前後で推移しているといわれている(田中ほか, 2002). このように, ハンドボール競技において, 有酸素性作業能力は重要な体力要素であるが, 試合中はランニングや歩行などの緩やかな動きの他に, ダッシュ, フェイント, ジャンプやシュートなどの激しい動きが繰り返...

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Published in体育学研究 Vol. 64; no. 1; pp. 419 - 428
Main Authors 九鬼, 靖太, 吉田, 拓矢, 岡野, 憲一, 谷川, 聡
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育学会 17.06.2019
日本体育学会
Subjects
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ISSN0484-6710
1881-7718
DOI10.5432/jjpehss.18068

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Summary:「I 緒言」 ハンドボール競技は, 40×20mのコート内で, 前・後半の各30分の攻防を行って得点を競い合う競技種目であり(林・高橋, 2008), 60分間にわたり高いレベルのパフォーマンスを維持し続けるためのスタミナが要求される(坂井ほか, 1999). 試合中の総移動距離は4500m-7000mに達し, 心拍数は170拍/分前後で推移しているといわれている(田中ほか, 2002). このように, ハンドボール競技において, 有酸素性作業能力は重要な体力要素であるが, 試合中はランニングや歩行などの緩やかな動きの他に, ダッシュ, フェイント, ジャンプやシュートなどの激しい動きが繰り返し行われる特徴をもち(林・高橋, 2008), 無酸素的な高強度の体力要素も要求される(Rannou et al., 2001). 田中ほか(1997)は, ハンドボール競技について, スプリント, ランニングなどの無酸素の動きが約10%, ジョギング, ウォーキング, スタンディングなどの有酸素性の動きが約90%の割合で, それぞれの動きがランダムに混在する間欠的競技であり, 無酸素性作業能力と有酸素性作業能力のいずれも高い水準が必要と報告している.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.18068