新しい腎杯の命名法と腎盂腎杯の形態学的分類の試み

尿管鏡・腎盂鏡手術の進歩に伴い,個々の腎杯に統一的な名称を与える必要があるが,現在一般化した腎杯の命名法がない.我々は237腎のCT-Urographyの三次元画像を分析し,各腎杯の命名法と内視鏡操作に即した腎盂腎杯の形態学的分類を検討した.腎杯を腎上極から順にtop(T),upper(U),middle(M),lower(L),bottom(B)の5つの高さ,さらにU,M,Lをanterior(A),posterior(P)の前後2列,計8個に分けて命名した.分岐パターンの違いから, 腎盂腎杯の形態をI型(68.4%) とII型(31.6%)に分類した.I型のうち,標準的なIa型(56.5%...

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Published inJapanese Journal of Endourology Vol. 28; no. 2; pp. 331 - 336
Main Authors 内田, 裕將, 辻井, 俊彦, 高沢, 亮治, 北山, 沙知
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本泌尿器内視鏡学会 01.09.2015
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ISSN2186-1889
2187-4700
DOI10.11302/jsejje.28.331

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Summary:尿管鏡・腎盂鏡手術の進歩に伴い,個々の腎杯に統一的な名称を与える必要があるが,現在一般化した腎杯の命名法がない.我々は237腎のCT-Urographyの三次元画像を分析し,各腎杯の命名法と内視鏡操作に即した腎盂腎杯の形態学的分類を検討した.腎杯を腎上極から順にtop(T),upper(U),middle(M),lower(L),bottom(B)の5つの高さ,さらにU,M,Lをanterior(A),posterior(P)の前後2列,計8個に分けて命名した.分岐パターンの違いから, 腎盂腎杯の形態をI型(68.4%) とII型(31.6%)に分類した.I型のうち,標準的なIa型(56.5%),腎盂が凸型に広いIb型(4.6%),腎盂が凹型に狭いIc型(7.2%)に亜分類した.II型の腎盂腎杯は,T,Uへの枝とM,L,Bへの枝の二方向に分岐する.このように各腎杯を命名し,腎盂腎杯の形態を2つの型(亜型を含めると4つの型)に分類できた.
ISSN:2186-1889
2187-4700
DOI:10.11302/jsejje.28.331