WHOのハンセン病診断治療予防ガイドライン2018年について

「本稿の目的」世界保健機関(WHO)は1982年から2012年まで, 多剤併用療法(WHO/MDT)に関する方針あるいはその変更を計6回発表しているが, それらは全て専門家の協議によるものであった. 一方, 今日では診療ガイドラインは文献検索と評価に基づいたGRADEシステムを採用することが基本となっている. 2018年のWHOのハンセン病ガイドラインは, 初めてGRADEシステムを用いて作成されている. このミニレビューでは, その概要を紹介し, わが国のハンセン病診療ガイドライン作成の参考になることを目的としている. 「World Health Organization: Guidelin...

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Bibliographic Details
Published in日本ハンセン病学会雑誌 Vol. 90; no. 2; pp. 35 - 39
Main Authors 四津, 里英, 後藤, 正道
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ハンセン病学会 2021
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ISSN1342-3681
1884-314X
DOI10.5025/hansen.90.35

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Summary:「本稿の目的」世界保健機関(WHO)は1982年から2012年まで, 多剤併用療法(WHO/MDT)に関する方針あるいはその変更を計6回発表しているが, それらは全て専門家の協議によるものであった. 一方, 今日では診療ガイドラインは文献検索と評価に基づいたGRADEシステムを採用することが基本となっている. 2018年のWHOのハンセン病ガイドラインは, 初めてGRADEシステムを用いて作成されている. このミニレビューでは, その概要を紹介し, わが国のハンセン病診療ガイドライン作成の参考になることを目的としている. 「World Health Organization: Guidelines for the diagnosis, treatment and prevention of leprosy, 2018の逐語訳」「事業計画概要Executive summary」「【背景】Background」 ハンセン病は主として皮膚と末梢神経を侵し, 身体の変形と障害を含む神経障害と長期合併症を引き起こす.
ISSN:1342-3681
1884-314X
DOI:10.5025/hansen.90.35