電子カルテのメリットを活かしたクリティカルパス運用の実際

[はじめに] クリティカルパスは本来その性格上, 電子カルテとの相性は良いはずである. しかしながら, システム的な問題や運用方法の誤りなどにより, 本来の正しいクリティカルパス運用に支障を来している施設は少なくないと思われる. 紙ベースのクリティカルパス(以下, 紙パス)で培ったノウハウを電子カルテの機能に盛り込むことは必要ではあるが, 紙パスのメリットを電子カルテ上で再現するには限界がある. 電子カルテを導入している病院では, 電子化ならではのメリットを最大限に引き出した運用や活用を考えていく方が現実的であり, かつ有用であると考える. 今回は当院の電子カルテクリティカルパス(以下, 電子...

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Published in日本医療マネジメント学会雑誌 Vol. 7; no. 3; pp. 391 - 394
Main Authors 石木, 良治, 岡本, 泰岳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本医療マネジメント学会 01.12.2006
日本医療マネジメント学会
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ISSN1881-2503
1884-6807
DOI10.11191/jhm2006.7.391

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Summary:[はじめに] クリティカルパスは本来その性格上, 電子カルテとの相性は良いはずである. しかしながら, システム的な問題や運用方法の誤りなどにより, 本来の正しいクリティカルパス運用に支障を来している施設は少なくないと思われる. 紙ベースのクリティカルパス(以下, 紙パス)で培ったノウハウを電子カルテの機能に盛り込むことは必要ではあるが, 紙パスのメリットを電子カルテ上で再現するには限界がある. 電子カルテを導入している病院では, 電子化ならではのメリットを最大限に引き出した運用や活用を考えていく方が現実的であり, かつ有用であると考える. 今回は当院の電子カルテクリティカルパス(以下, 電子パス)の展開プロセスにつき報告するとともに, 紙パス時には取り組みにくかった領域である救急外来現場でのクリティカルパス運用の実際を紹介する. [1. メディカルケアランド構想] 当病院では現院長就任に伴い, 長期計画(2001~2015年)としてトヨタメディカルケアランド構想(TMH Vision 2015)が立てられた. 本構想は, トヨタ記念病院を中心とした地域医療連携機関とともに「子育てから老後までを安心して暮らせる町」を目指すものである.
ISSN:1881-2503
1884-6807
DOI:10.11191/jhm2006.7.391