Single-Leg Hop for Distance Testにおける見積もり誤差:前十字靭帯再建術後患者での検討
(目的)前十字靭帯再建術(ACLR)後患者のsingle leg hop for distance test(SHD)における見積もり誤差と過大・過小評価の割合を健常者と比較・検討すること.(方法)可動域と筋力,SHDでの競技復帰基準を満たして競技復帰したACLR後患者15名(術後平均20.5±8.5 ヶ月(範囲:9-36 ヶ月),男性6名,女性9名,年齢20.0±2.4 歳,Tegner activity scale(TAS)6.7±0.8)と性別,年齢,TASを適合させた対照群15名を対象とした.SHDでの安定した着地が可能と事前に予測した地点をレーザーポインターで示させ,その点からつま先...
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Published in | 日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 33; no. 1; pp. 4 - 11 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本臨床スポーツ医学会
2025
日本臨床スポーツ医学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1346-4159 2758-3767 |
DOI | 10.57474/jjcsm.33.1_4 |
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Summary: | (目的)前十字靭帯再建術(ACLR)後患者のsingle leg hop for distance test(SHD)における見積もり誤差と過大・過小評価の割合を健常者と比較・検討すること.(方法)可動域と筋力,SHDでの競技復帰基準を満たして競技復帰したACLR後患者15名(術後平均20.5±8.5 ヶ月(範囲:9-36 ヶ月),男性6名,女性9名,年齢20.0±2.4 歳,Tegner activity scale(TAS)6.7±0.8)と性別,年齢,TASを適合させた対照群15名を対象とした.SHDでの安定した着地が可能と事前に予測した地点をレーザーポインターで示させ,その点からつま先までの距離と実跳距離との差の絶対値を見積もり誤差とし,身長で除した値(%)を求めた.統計学的解析はone-way ANOVAを用い,有意水準は5% とした.(結果)ACLR群では患側16.1±6.8%,健側9.3±7.4%,対照群では8.1±6.8% で,ACLR群の患側の見積もり誤差は健側および対照群に比べ有意に大きかった(p=0.03,0.01).(考察)ACLR患者は競技復帰を果たした後も患側下肢でSHDの見積もり誤差が大きく,身体認識と実際のパフォーマンスが乖離している可能性が示唆された. |
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ISSN: | 1346-4159 2758-3767 |
DOI: | 10.57474/jjcsm.33.1_4 |