多数歯欠損を伴う高齢期の下顎前突症患者に対する外科的矯正治療を伴った包括的歯科治療の1例
「緒言」近年, 顎変形症治療に関する認知度の高まりから中高年期の顎変形症患者は増加傾向にある. このような症例においては, 全身疾患への配慮や, 多数歯欠損, 歯周疾患等への配慮が必要となり, 口腔外科のみならず他科との包括的な治療が必要となってくる. 今回, われわれは多数歯欠損を伴う下顎前突症の60代女性患者に対し, 包括的歯科治療を行い良好な結果を得たので報告する. 「症例」患者:65歳1か月, 女性. 初診:2014年1月. 主訴:受け口である見た目が気になる. 家族歴:特記事項なし. 既往歴:2006年頃から, ヘルペスによる湿疹および疼痛の発現を認めるようになった. 以降, 発症時...
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Published in | 日本顎変形症学会雑誌 Vol. 32; no. 1; pp. 48 - 59 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本顎変形症学会
2022
日本顎変形症学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0916-7048 1884-5045 |
DOI | 10.5927/jjjd.32.48 |
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Summary: | 「緒言」近年, 顎変形症治療に関する認知度の高まりから中高年期の顎変形症患者は増加傾向にある. このような症例においては, 全身疾患への配慮や, 多数歯欠損, 歯周疾患等への配慮が必要となり, 口腔外科のみならず他科との包括的な治療が必要となってくる. 今回, われわれは多数歯欠損を伴う下顎前突症の60代女性患者に対し, 包括的歯科治療を行い良好な結果を得たので報告する. 「症例」患者:65歳1か月, 女性. 初診:2014年1月. 主訴:受け口である見た目が気になる. 家族歴:特記事項なし. 既往歴:2006年頃から, ヘルペスによる湿疹および疼痛の発現を認めるようになった. 以降, 発症時には近医にてカルバマゼピン, メコバラミンの投薬治療を受けている. 2013年より高血圧症にてカンデサルタン シレキセチル, アムロジピンベシル酸塩, シラザプリル水和物の投薬治療を受けている. |
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ISSN: | 0916-7048 1884-5045 |
DOI: | 10.5927/jjjd.32.48 |