ウサギにおける角膜閉塞症候群の8例

結膜切除を施した角膜閉塞症候群のウサギ8例において年齢,性別,臨床所見,治療後の経過について検討した。初発年齢は4カ月齢から1歳2カ月齢で,性差はなく,多くは両眼に発症し,2例では片眼のみに発症をみた。結膜は伸長して角膜を覆い,眼脂や発赤がみられるものもあった。視野が狭窄し,視覚に影響が及んだため,全身麻酔下にて伸長した結膜を切除した。結膜切除により14眼中5眼は完治し,4眼では症状の改善が認められたが,残る5眼では再手術を要した。結膜の切除が不十分な場合や結膜が角膜に癒着している場合には,再発しやすいものと思われた。2例の病理組織学的検査においてパピローマウイルスの核内封入体が認められた。...

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Published inJournal of Animal Clinical Medicine Vol. 14; no. 1; pp. 13 - 18
Main Authors 鶴岡, 学, 斉藤, 久美子, 田川, 雅代
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 動物臨床医学会 2005
Japanese Society of Clinical Veterinary Medicine
Subjects
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ISSN1344-6991
1881-1574
DOI10.11252/dobutsurinshoigaku.14.13

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Summary:結膜切除を施した角膜閉塞症候群のウサギ8例において年齢,性別,臨床所見,治療後の経過について検討した。初発年齢は4カ月齢から1歳2カ月齢で,性差はなく,多くは両眼に発症し,2例では片眼のみに発症をみた。結膜は伸長して角膜を覆い,眼脂や発赤がみられるものもあった。視野が狭窄し,視覚に影響が及んだため,全身麻酔下にて伸長した結膜を切除した。結膜切除により14眼中5眼は完治し,4眼では症状の改善が認められたが,残る5眼では再手術を要した。結膜の切除が不十分な場合や結膜が角膜に癒着している場合には,再発しやすいものと思われた。2例の病理組織学的検査においてパピローマウイルスの核内封入体が認められた。
ISSN:1344-6991
1881-1574
DOI:10.11252/dobutsurinshoigaku.14.13