重症型アルコール性肝炎に対して持続性血液濾過透析+ステロイドホルモン併用療法が著効した1例とその文献的考察

重症型アルコール性肝炎患者に対して,早期よりの持続性血液濾過透析およびステロイドホルモン併用療法が著効し,極めて短い入院日数で退院できた症例を経験した。本症例において,短期間で症状の改善が認められかつ早期に退院できたことについては,年齢が若かったことによる強い肝再生力の存在と急性腎不全は合併していたが感染症,消化管出血などの合併症を認めなかったことで,ステロイドホルモンが非常に有効だったことおよび早期から強力に血液浄化療法を併用したことが考えられた。今回のような重症疾患に対する集中治療には,医師,看護師,臨床工学技士間の緊密に連携したチーム医療が極めて重要であることを改めて実感した。...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 55; no. 5; pp. 465 - 471
Main Authors 村山, 正樹, 佐藤, 宗広, 武井, 伸一, 佐藤, 舞子, 島, 健二, 五十川, 修, 倉持, 元, 加藤, 崇, 長谷川, 伸, 大島, 和佳子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2007
日本農村医学会
Subjects
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ISSN0468-2513
1349-7421
DOI10.2185/jjrm.55.465

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Summary:重症型アルコール性肝炎患者に対して,早期よりの持続性血液濾過透析およびステロイドホルモン併用療法が著効し,極めて短い入院日数で退院できた症例を経験した。本症例において,短期間で症状の改善が認められかつ早期に退院できたことについては,年齢が若かったことによる強い肝再生力の存在と急性腎不全は合併していたが感染症,消化管出血などの合併症を認めなかったことで,ステロイドホルモンが非常に有効だったことおよび早期から強力に血液浄化療法を併用したことが考えられた。今回のような重症疾患に対する集中治療には,医師,看護師,臨床工学技士間の緊密に連携したチーム医療が極めて重要であることを改めて実感した。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.55.465