手術部位感染予防における感染管理看護師の役割
手術部位感染(SSI)は医療関連感染の20%を占める深刻な術後合併症の一つであり,その予防は重要である.SSIは術中の細菌汚染が原因となるため手術に関与するスタッフの果たす役割は大きいが,SSIが起こりにくいように術前から術後における感染予防対策も重要である.そのため医師や看護師,臨床工学技士,臨床検査技師,薬剤師などが協働してSSIの発生予防や早期発見,悪化防止に努める必要がある.その中で感染管理看護師(ICN)はSSIサーベイランスを通じて問題点を明確化し,周術期を通して多部門,多職種と協働してSSI予防策が実践できる体制を調整すること,そして予防策実践後の評価と新たな改善策導入というPD...
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Published in | 日本臨床麻酔学会誌 Vol. 35; no. 1; pp. 067 - 072 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床麻酔学会
2015
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0285-4945 1349-9149 |
DOI | 10.2199/jjsca.35.067 |
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Summary: | 手術部位感染(SSI)は医療関連感染の20%を占める深刻な術後合併症の一つであり,その予防は重要である.SSIは術中の細菌汚染が原因となるため手術に関与するスタッフの果たす役割は大きいが,SSIが起こりにくいように術前から術後における感染予防対策も重要である.そのため医師や看護師,臨床工学技士,臨床検査技師,薬剤師などが協働してSSIの発生予防や早期発見,悪化防止に努める必要がある.その中で感染管理看護師(ICN)はSSIサーベイランスを通じて問題点を明確化し,周術期を通して多部門,多職種と協働してSSI予防策が実践できる体制を調整すること,そして予防策実践後の評価と新たな改善策導入というPDCAサイクルを回すことが役割と考える. |
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ISSN: | 0285-4945 1349-9149 |
DOI: | 10.2199/jjsca.35.067 |