P7-10 コスミック社製dsDNA ELISAキットの使用経験
【目的】抗DNA抗体検査は膠原病,特にSLEの診断には極めて重要な検査である.今回我々はコスミック社製dsDNAのELISAキットを使用する機会を得たので臨床的な評価を中心に報告する.【検討内容】患者血清160症例(SLE79例,RA65例,その他16例)を用い,本キットのSLEでの感度,特異度,正診率についてA社のssDNA,dsDNA各ELISAキット,B社のRIA法と比較検討を行った.【結果】SLEでの感度,特異度,正診率は,本キットでは75.6%,84.1%,80.0%であり,A社dsDNAでは41.0%,95.1%,68.6%,A社ssDNAでは97.4%,3.7%,49.4%,B社...
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Published in | 日本臨床免疫学会会誌 Vol. 36; no. 5; p. 408a |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床免疫学会
2013
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0911-4300 1349-7413 |
DOI | 10.2177/jsci.36.408a |
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Summary: | 【目的】抗DNA抗体検査は膠原病,特にSLEの診断には極めて重要な検査である.今回我々はコスミック社製dsDNAのELISAキットを使用する機会を得たので臨床的な評価を中心に報告する.【検討内容】患者血清160症例(SLE79例,RA65例,その他16例)を用い,本キットのSLEでの感度,特異度,正診率についてA社のssDNA,dsDNA各ELISAキット,B社のRIA法と比較検討を行った.【結果】SLEでの感度,特異度,正診率は,本キットでは75.6%,84.1%,80.0%であり,A社dsDNAでは41.0%,95.1%,68.6%,A社ssDNAでは97.4%,3.7%,49.4%,B社RIA法では61.5%,72.5%,67.1%であった.またキット間の陽性・陰性結果の一致率は,本キットとA社dsDNAとでは69.4%,本キットとB社RIA法とでは76.3%,A社dsDNAとB社RIA法とでは70.6%であった.【考察】本キットはA社のキットやRIA法よりも感度や正診率ですぐれており,RIA法との一致率もA社より良好であった.また本キットは測定値の値が大きく設定されており,測定レンジも幅が広いことから陽性,陰性の区別が他社よりも明瞭になっていることも大きな特徴であった.【まとめ】本キットは感度,特異度,正診率ともに良好でSLEの診断には有用であると思われた. |
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ISSN: | 0911-4300 1349-7413 |
DOI: | 10.2177/jsci.36.408a |