外切開による喉頭部分切除術の歴史

「はじめに」現在では化学放射線療法あるいは経口的切除術の発展により, 外切開による喉頭部分切除術が行われる機会は減少している. しかしながら外切開による喉頭部分切除術は喉頭機能温存手術の一端であることに変わりはなく, 治療選択肢が増加する中でその役割について再評価を行う必要がある. シンポジウムにおいてその歴史についてのレビューを行い, 外切開による喉頭部分切除術に対する考察を行った. 「喉頭部分切除の歴史」部分切除の起源は喉頭截開術に始まる. その後, 喉頭全摘 - 1865年Watson(第3期梅毒の喉頭閉塞)・1873年Billroth(喉頭癌)に引き続き, 1870年代に喉頭部分切除(...

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Published in喉頭 Vol. 29; no. 2; pp. 57 - 61
Main Author 花井, 信広
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本喉頭科学会 01.12.2017
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ISSN0915-6127
2185-4696
DOI10.5426/larynx.29.57

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Summary:「はじめに」現在では化学放射線療法あるいは経口的切除術の発展により, 外切開による喉頭部分切除術が行われる機会は減少している. しかしながら外切開による喉頭部分切除術は喉頭機能温存手術の一端であることに変わりはなく, 治療選択肢が増加する中でその役割について再評価を行う必要がある. シンポジウムにおいてその歴史についてのレビューを行い, 外切開による喉頭部分切除術に対する考察を行った. 「喉頭部分切除の歴史」部分切除の起源は喉頭截開術に始まる. その後, 喉頭全摘 - 1865年Watson(第3期梅毒の喉頭閉塞)・1873年Billroth(喉頭癌)に引き続き, 1870年代に喉頭部分切除(部切), 喉頭半切切除(半切)が始まった. これら3つの術式はほぼ同時期に誕生したと言える. 声門上部切のアプローチは20世紀になり実用化された.
ISSN:0915-6127
2185-4696
DOI:10.5426/larynx.29.57